プロローグ:エクソシスト
アグニ・シャマナの暮らすガレリア王国は世界でも屈指の超大国として名をはせています。
領地は堅牢な壁に覆われ、外敵の侵入を防いでいます。王国内には多数の民族が混在しており、巨大な移民国家として君臨しています。
王国は六つの委員会で成り立っています。政治を司る第一委員会。司法を司る第二委員会。軍事面を担う第三討伐委員会。移民の管理を主とする第四委員会。国民の安全を守る治安維持を司る第五委員会。そして王国内の領主との折衝役を司る第六委員会。王国の中でも随一の領地を保有するモントーヤ地方の領主であるアグニの父、モントーヤ・シャマナは、王国の最高戦闘機関である第三討伐委員会に事情を書面に記し、助けを求めました。
しかし当時壁を乗り越えて進入してきた魔族の軍勢と激しい戦をしていたガレリア王国にはまともなエクソシストはおらず、
モントーヤの願いは中々聞き入れてもらえませんでした。
ちょうどその頃、レベル限界突破の方法を探して冒険をしている若き流浪のエクソシストで魔術師の青年、
グラウス・アルテナがガレリア王国に滞在しておりました。
生まれつきLv70の猛者であるグラウスは魔法を駆使して魔族討伐と庶民の霊に関する問題の解決にあたりつつ、
更なる力の向上を求めて旅をしていたのです。
グラウス・アルテナの噂を聞きつけたモントーヤ・シャマナは、さっそく彼が寝泊りをしている宿屋へ使者を送りました。
筆者の別作品『気になる牧野さん』もよろしくお願いします。
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