プロローグ 神話
世界が一つであった時、あるのは混沌であった。
神、人、魔。
三つの種族が同じ世界にあったのだ。
神は全てを生み出し、人は全てを認識し、魔は全てを破壊する。
三つがあって世界は成り立つ。
それ故に、全てが同時にあることが混沌となったのだ。
やがて、それぞれの種族は自らの世界を決め別れた。
神は天に。
人は地に。
魔は海に。
しかし、世界は断絶している訳では無い。
三つの世界は密接し影響し合う。
それは摂理。
命が産まれ、育ち、死ぬ。
三界により作られた規定にして循環。
けれど、人は永遠を求めた。
三つの種族のうち、人だけが永遠では無かった。
そして、自ら他の種族に干渉する術を持っていた。
即ち認識。
認識とは意味を作ること。
生命の創造も、破壊もどちらもそれだけでは意味をなさない。
人は認識した。
神はよい。
神は善くも悪くも機械的なのだ。
例外がなければ動かない。
問題は魔である。
魔は人や神に害をなす存在である。
世界が分かれても魔は人に害をなす機を狙っていたのだ。
魔は人の世界に侵攻するようになったのだ。
人と魔の戦いは幾年、幾数千年繰り返されてきた。
しかし、数百年前。
人と魔の戦いは一度終わりを告げた。
日と星の力により魔を滅するものが現れたのだ。
魔を封じ、滅するもの。
人の世を守り、人を導くもの。
人は彼らをこう呼ぶ。
『日魔星』
これは現代を生きる光と闇の果てしない闘いの物語である…!!