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第2話 妖精(珍種)、爆誕!

「ん……」

 目覚めると眼下には草原が広がっていた。

「…………ハァ?」

 眼下に広がる草原……、あれ?

 オレ、浮いてる?

 待て待て待て、浮くなんてそんなことあるはずないじゃん。

 落ち着け、オレ。

 目を瞑って、深呼吸して、フ~。

 はい、目を開けてーって、やっぱり浮いてるやんッ!

 何でッ!?何でッ!?

 直前に何があったっけ?



 ―――考え中。考え中。考え中。―――


 

 あっ、出勤途中に強風が吹いてて「危ない」って声がして振り向いたら、頭にガンッて。

 オレ、死んだのか?

 死んで、魂になったから浮いてるのか?

 でも、それにしちゃ思考がはっきりしてるというか。

 う~ん、わからんな。

 いろいろ考えていると草原に人がやってきた。

 4人組の男達だ。

 上空から男たちを観察すると、おかしなことに気付いた。

「日本人じゃない? それに……」

 男達は明らかに日本人ではない堀の深い顔立ちをしていた。

 革鎧を着たゴリマッチョが2人。

 1人は馬鹿デカい斧を担ぎ、1人は馬鹿デカい剣を背負っていた。

 もう1人は革鎧を着ているがゴリマッチョ共よりは小柄で、ベルトの両脇に短剣を挿していた。

 最後の1人はローブを着て、長い杖を持っている。

 ……どう考えてもおかしな格好だよな。

 この近くでコスプレ大会でもあるの?と聞きたいくらいだ。

 コスプレ4人組をしげしげと観察していると、小柄短剣持ちとパッチリと目が合った。

「妖精だッ!」

 その言葉に残り3人が視線をこちらに向けた。

「見たことない種類だな。おい、絶対逃すなよ」と斧ゴリマッチョ。

「当然だ」と剣ゴリマッチョ。

「金の生る木をみすみす逃すことはできませんね」と杖ローブ。

 じりじりとコスプレ4人組がオレに近づいてくる。

 なんかヤバそう。

 コスプレ4人組が目配せすると、杖ローブがブツブツと何かを唱え始めた。

 それが終わると、杖ローブの持つ杖の先から水の玉が飛んできた。

「うぉッ……」

 オレは間一髪でそれを避ける。

「チッ、避けられたか。だが生け捕りにしないと価値がない。よし、もう一度ウォーターボールだ」

 斧ゴリマッチョがそう言うと、杖ローブが再びブツブツと唱え始めた。

 クソッ!また水の玉か?

 そう何度も攻撃されてたまるかよっ。

 オレは猛スピードで飛んで逃げた。

 後ろからコスプレ4人組が追いかけて来たが、飛んでいる俺には追いつけるわけもなくコスプレ4人組を撒くのに成功した。

「ふぅ、助かった。しかし……」

 あの杖ローブが放った水の玉、あれってさ、ゲームとか小説とかに出てくる“魔法”だよね?

 あのコスプレ4人組の恰好といい、もしかしてここって剣と魔法のファンタジー世界?

 オレがよく読んでたラノベとかネット小説にあるような異世界転生だったりして。

「ステータス! なんちって」

 ピコン―――。

 おいおい、シャレで言ったつもりなのにステータス画面出ちゃったよ……。

 こりゃ異世界転生決定だな。

 ともかくオレのステータス確認せねば。



【 名 前 】 ケンジ

【 種 族 】 妖精(珍種)

【 性 別 】 オス

【 レベル 】 1

【 体 力 】 ∞

【 魔 力 】 ∞

【 魔 法 】 火魔法

        水魔法

        風魔法

        土魔法

        光魔法

        闇魔法

        無魔法

        治癒魔法

        混合魔法

        草木魔法

        古代魔法

        その他全種取り扱い可

【 スキル 】 鑑定

        アイテムボックス



 ワーオ、もろチートだ。

 体力、魔力が無限大。多種多様な魔法が使える。

 てか、魔法欄の最後の『その他全種取り扱い可』て何よ?

 ちょっと大雑把すぎやしないですかね。

 まぁどんな魔法でもなんでもござれってことなんだろうけど。

 夢の俺TUEEEできるね。

 でもさ、種族妖精て。

 妖精で俺TUEEEってどうすんのさっ!?

 それとさ、体がちっちゃくなってる感じするし、飛べるし、コスプレ4人組がオレを見て妖精って言ってたからオレが妖精になったんだってことは、まぁ何となく察してるよ 。

 けどさ、妖精(珍種)ってどゆこと???






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