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千切れたサッカー

作者: 木下風和

昨日のまんまだ~~~

 彼はいつもそうだった。



 自己卑下の天才だった。確かに彼には全くと言ってもいいほど、いわゆる世間様がよしとする、光る才能だったり愛くるしさは持ち合わせてはいなかった。けど、至って普通の家庭に生まれ、ひっそりとだが慎ましく、且つ逞しく暮らしていた。

 趣味と言っても、普通に好みのバンドの曲をたしなんだり、本当に普通だった。でも、彼にとったら、それがまるで蜘蛛の巣みたいだったのだろう。なぜここまで自分は「自分」じゃないんだって。



 彼は今、河川敷にいる。下の方では小学生がサッカーをしている。球は全く飛ばない。足で蹴飛ばしても、ボすっという鈍い音しか聞こえない。痛くないようにわざわざ空気を抜いてあるのか、単に日が経って空気が抜けてしまっただけなのかは分からない。すると、鈍い音が突然破裂音に変わった。彼は当然びっくりした。

 小学生たちは、


 「拾いモノだからまぁいっか。」


と口をそろえて言う。

 彼は小学生が捨てていった破けたボールを手に取り、


 「空気も入ってなかったの。」


と言った。

 


 スカスカなのに弾けるとはどういう事なのだろうか。彼はそのことに関して真剣に考えていた。そんなことはさっきボールを蹴って破っていた小学生にも分かりきっていることだ。そう、日が経った古いボールだったから、それだけだ。なのに、この高校生にもなっている彼には答えが見つかっていないようだ。これは普通じゃないな。相当のアホだ。

 


 彼は破れたボールを律儀に、近くのゴミステーションに捨てた。何かに祈るようにして。いやそれは見間違えか、あまりの臭さにさすがの彼も閉口していたのであろう。そうだ、そうに違いない。

 


 家に帰った彼は、先ず一番に「ただいま。」と言った。母親は何時もどうり、それに合わせて「お帰り。」と言った。お茶を飲む彼。のど仏がグビグビとうなる。

 すると母親が、


「今日の夜は何がいい。手っ取り早くしたいんだけど。」


と尋ねてきた。

 間髪入れずに彼は、


「何でもいいよ。」


と答えた。本当に今の彼には、晩ご飯のおかずの話題に相手をする余裕なんて無かったのだ。その、ちょっとした「蹴り」が彼をズンズンふくらませていく。

 そして、破裂した。



 数日後、彼はとうとう破けてしまったのだ。側はまるで、あのときのサッカーボールのようだった。日が経って、かび臭かった。だから、みんなすぐにゴミステーションに持ってった。そして何かを祈るように。この場合は、彼一人ではなかったから何人か祈っている様なヤツもいた。でも、多数が蜘蛛の巣に絡まったような顔をしていた。



 彼はいったい僕等に何を残していってくれたのだろう。その鍵を握るのは今にも燃やされそうな、あの破けたサッカーボールだろう。あれは蹴りに蹴られまくったのだから。自分自身から。


こんな事を書いてはき出している途中なんです、今・・・

ゴメンナサイ。なんかフォローしてほしいアピールしまくってって。昨日書いた分で一人、友人が返事を書いてくれました。ありがたかった。

それを読ませていただいて分かったのが、今の自分には「割り切る」って事ができないんだなぁっっって、事です。

う~~ん、難しい!

よっしゃ、ならもっとはき出しますか。

これで欲求不満が止まればいいけど。。。まだまだです(>_<)!!

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― 新着の感想 ―
[一言] 地味に語彙力あるなー
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