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【完結】勇者殺しの元暗殺者。~無職のおっさんから始まるセカンドライフ~  作者: 岡本剛也
第2章

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閑話 途絶えた連絡


「おい、アヴァンとは連絡は取れたのか?」

「いえ、あれから一切連絡がないままです」


 アヴァンと連絡が取れなくなってから、約一ヶ月が経とうとしている。

 非常にまずいこの事態に、俺はこの一週間はほとんど眠ることができていない。


 アヴァンは元々俺の側近として働いていた優秀な部下であり……。

 俺の幹部としての立場を盤石なものにした、『ディープポート』の街を取り仕切っていた『ブラックファミリー』との抗争での勝利。

 そして、その『ブラックファミリー』が有していた、“ハートショット”の製造方法の入手に大きく貢献してくれた人物。


 ちなみに“ハートショット”というのは、世界最悪のドラッグと呼ばれている違法ドラッグだ。

 使用すると全身を駆け抜ける爽快感や、疲労が取れたような錯覚を引き起こす幻覚症状を引き起こす、テンションをハイにさせる所謂アッパー系の薬物。

 

 ここまでは世間で出回っている違法ドラッグと変わりはないのだが、その依存度の高さ故に世界最悪のドラッグと呼ばれている。

 これまでのドラッグとは別次元の依存度であり、依存度が高いということはその分の振れ幅が大きいということ。

 

 使用していない間は全てがマイナスに落ち続け、使用することでゼロに戻る。

 一度使用してしまうと、この負のループから脱出することは容易ではなく、徐々に使用する量も増やしていかなければゼロに戻すことも簡単ではなくなる。

 そして一定量の“ハートショット”を摂取してしまうと、血液に異常をきたし心臓の動きが停止することから――“ハートショット”と名付けられているのだ。


 これからこの“ハートショット”を武器に、『都影』の更なる勢力拡大を目論んでいた一歩目として目をつけたのが、アヴァンを向かわせた『ヨークウィッチ』の街だった。

 同じ街なのに大きな経済格差があるのは非常に都合が良く、まずは警戒心が薄く広めやすい闇市で“ハートショット”をバラ撒き、まずは貧困街から徐々に馴染ませていく。


 完全に馴染んでしまえばこっちのモノで、娯楽に飢えている富裕層は流行っている嗜好品には確実に飛びつく。

 富裕層にまで届いてしまえば、あとは“ハートショット”のために金を落とすだけの金づるとなる。

 ――そんな計画だったのだが、俺からボスに推薦したアヴァンから一ヶ月も連絡が取れていないのが現在の状況。


 一ヶ月前までは順調そのものと言っており、まずは簡単なドラッグから流行らせたと報告を受けていたが、それ以降一切の連絡がつかなくなった。

 『都影』の敵となる組織はいない街というのは既に調査済みだし、優秀なアヴァンならば絶対に失敗することがないと信じて、こちらから不用意な連絡を取らずに待っていたが……。


 そろそろ経過報告をしないと、ボスから俺が疑われてしまう。

 あのアヴァンが逃げたとは考えづらいが、それ以上に超がつく実力者でもあるアヴァンに何かあったと思う方が考えられない。


 とにかく『ヨークウィッチ』で何が起こっているのかをこの目で確認し、確かめなければ幹部の座を下ろされるどころか、この首を飛ばされてしまう。

 ガタガタと震える体をなんとか落ち着かせ、自ら直接見に行くこと決めた俺は腕の立つ構成員を連れ、アヴァンのいる『ヨークウィッチ』へ向かうことに決めた。



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