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夜空に架かる虹

●武道館公演に向けて、あえて挑戦的なアルバムをリリース。


【収録曲】


1.夜空に架かる虹

2.KILLER KILLER

3.ASHMAN

4.マイ・モーターサイクル・ダイアリーズ

5.モモちゃんのブルース

6.SNAKE EYES BLUES

7.キメラファンク (FLY! BABY! FLY!)

8.ルカの思い出

9.全治


 相変わらずリリースペースの早いa flood of circle(前作から約1年振り)。今作のタイトルチューンである『夜空に架かる虹』において、「5月6日 武道館」と実際に開催予定の公演のことが歌われていますが、楽曲としては「ベタ」な雰囲気で、トピックスの割にはやや面白みに欠けるように思えました(ライブで初披露した際にこの曲の歌詞で武道館公演を発表したようなので、その場に居合わせていたら印象が違ったかもしれませんが)。


 面白みを増していくのはそれ以降の楽曲でしょうか。EDMの要素が強い『ASHMAN』といい、歌謡曲的な『モモちゃんのブルース』といい、ラップを繰り出す『キメラファンク (FLY! BABY! FLY!)』といい……様々なジャンルを取り入れたりバンド以外の音を積極的に用いたりと、「a flood of circleってこんなこともできるんだ?」と思わせるようなものが続きます。


 こう書くと、ポップで丸くなった作風のように受け取る方もいるかもしれませんが、全体的にサウンドが粗かったり勢い余って早口になっていたりと、むしろ従来以上に荒々しさが強調されている印象が。その最たるものが6曲目の『SNAKE EYES BLUES』で、曲調的にはさほど目新しくないのですが、サビで「好き」をひたすら連呼するさまがインパクト抜群でした。


 その「荒々しさ」ゆえに暴走気味な点は否定できませんが、全9曲・30分強と短くまとまっていますし、最後に『ルカの思い出』『全治』というメロディアスな曲で締めるという構成も見事。こういった時期にあえて挑戦的なアルバムをリリースするというユニークな姿勢を、充分に感じられると言えるでしょう。


評価:★★★★★

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