私の武器コレ!?
「嘘でしょ…」
私の武器は盾?いやそもそも盾って武器なの!?
色々思う所はあるけど、とりあえずエリサちゃんと合流しなきゃ…。既にエリサちゃんからフレンドの申請が来ていた。承認して、フレンドと合流を押す。
光に包まれて、消えたと思ったら、目の前にエリサちゃんがいた。
「おーきたきた!それで?それで!?どんな武器になったのー!?」
目を輝かせながら、聞いてくるエリサちゃん。
「…その…これ…。」
武器顕現ボタンを押し、左手に持った盾を見せる。
「えーと…?…盾?」
「………うん…。」
キョトンとした表情で、私の盾を見るエリサちゃん。盾って武器なの?みたいな顔で私を見る。
「私、色んな武器を見てきたけど、盾は見たことないなあ…。そもそも盾って武器なの?」
「…私もそう思う…。」
「と、とりあえず詳細説明読んでみようよ。」
「詳細説明?」
「うん。武器の名前とか、使い方とか。そういうのが書いてるんだ。」
メニューを開き、武器メニューをタップ。詳細説明を開く。
「…えーと、名前は白盾…かな?」
「へえ。確かに白い盾だね!」
そこは見たまんまなのか!
「んで使い方は…『白盾は相手の攻撃を防ぐと、回復効果のある光を撒き散らします。』?」
ただの盾ではないみたい、だけど盾で防ぐと回復出来るって、これ、まさか……。
「へ、へえー。普通の盾じゃないんだあ〜。特殊効果の付いてる武器って珍しいんだよね〜。…あはは。」
「エリサちゃん……これってまさか……」
こ、この武器って…。
「…相手に攻撃出来ないんじゃない…?」
エリサちゃんは目線を逸らす。これめっちゃハズレ武器なんじゃない!?
「…い、いやあ…。そんなことは…無いと思うけどなあ…?」
「いやいや盾だよ!?剣とか銃とか、そんな武器みたいに攻撃力無いよこれ!?」
「……盾で殴る…とか?」
「ええ〜!?」
唯一の攻撃が盾で殴る!?とことんハズレ武器じゃん!
「……ちなみにエリサちゃんの武器は…?」
恐る恐る聞いてみる。
エリサちゃんは気まずそうな顔で、
「…ダークグリモア…。闇魔法が書かれた魔導書だけど…。」
「…聞くだけで強そうなんですけど…。」
なんか気まづい空気が流れる。
盾って!せめて攻撃力のある武器にしてよ!格ゲーで盾って!
「と、とにかく最初はCPUとバトルしてみようよ!」
「そ、そうだね…!」
「私応援&指南するから!」
それは心強い。とにかくCPUなら…勝てるの?
不安が残りながら、メニューのCPU対戦の一番弱い敵を選ぶ。
「ホントに大丈夫かなあ…」とつぶやいた瞬間、また光が私を包み込んだ。
最初のバトルが、始まる。