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そんなわけで次の休み、荷物を運ぶために琴葉は雄大に連れられて初めて雄大の住むマンションへやってきた。

見上げるほど高いそのマンションに、琴葉はポカンと口を開ける。

「雄くん、ここに住んでるの？」

「そう。ついてきて。」

セキュリティ万全のタワーマンションは、入口にコンシェルジュまでいる。

大きなエントランスは隅々まで綺麗に掃除が行き届いていて、琴葉にはまるで別世界のようだ。

雄大について歩くも、琴葉はこういったところに来たことがなく、完全に挙動不審にキョロキョロと辺りを見回しながら歩いた。

雄大の自宅に入って更に琴葉は驚く。

中はモデルハウスかのように綺麗で広々としていて、窓からの眺めもとても良い。

「すごい！窓から遠くの海が見える！」

琴葉は窓際に駆け寄ると、感嘆の声を上げた。

「わー。わー。どこかのホテルみたい。」

まるで旅行にでも来たかのようにぴょんぴょん跳ねながらはしゃぐ琴葉に、雄大は声を圧し殺して笑う。

素直で純粋な琴葉が可愛らしくて仕方がないのだ。