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「それから無事店はできあがり、その後はお互い仕事で忙しくて会うことはなかった。会わないのが、お互い頑張っているんだなというステータスでもあったんだ。」


雄大の父親はそこでふうとため息をついて、そして改めて琴葉を見た。


「…だが、あの事故に巻きこまれたのは何かの間違いだと思いたかった。本当に、お詫びのしようがない。」


そう言って、琴葉に向かって深々と頭を下げる。

もちろん、葬儀にも参列したし何度も頭は下げた。

だがその時は、早瀬設計事務所としてという気持ちが大きかった。

今、琴葉を目の前にして改めて、今度は早瀬個人として頭を下げたのだ。


琴葉はふるふると首を横に振った。


「そうだったんですね。素敵なお話、素敵なご縁。このお店にそんな素敵な思い出があったなんて、私全然知りませんでした。何で覚えていないんだろう。」


初めて聞く話に琴葉は胸がいっぱいになり、言い表しようのない気持ちで溢れそうになる。


それはやがて涙となってキラキラと頬を伝った。

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