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小さなパン屋の恋物語   作者: あさの紅茶


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エピローグ◆素敵なご縁◆

minamiの入口が開き、琴葉は元気よく挨拶をする。


「いらっしゃいませ。」


入ってきてのは高級そうなスーツを身に纏う男性だ。

男性は入ってくるなり、キョロキョロと店内を見回した。

初めての客はminamiの販売スタイルに驚くことが多く、よく店内を見回している。

だから、この男性もその類いかなと琴葉は思い、声をかけた。


「カウンターで注文するスタイルですので、お決まりになりましたらお声がけください。」


男性は琴葉を見ると、「懐かしいな」と呟いてカウンターへ近付く。

初めてじゃなかったのかなと思っていると、その男性は優しい声で尋ねた。


「君が琴葉さんかな?」


「はい。」


「はじめまして、早瀬と申します。雄大の父です。」


一瞬意味がわからなくて琴葉は固まったが、はっと我に返って慌てて頭を下げる。


「はっ、はじめまして。」


「雄大が世話になっているそうで。」


「いえいえいえ、いつもよくしていただいています。」


思いもよらない展開に、琴葉はテンパりそうになりながらも必死に頭をフル回転させ、失礼のない言葉で受け答えをする。

焦る琴葉に、雄大の父親は優しい笑みを称えながら、


「少し話をしてもいいだろうか?」


と尋ねた。

何事かと緊張しながらも、琴葉に断る理由などないので「はい」と頷づく。


タイミングがいいのか悪いのか、ちょうど客の入りが途切れている、そんな時間帯だった。

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