表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/115

*

もともと杏奈は賢く仕事がよくできるし愛想だって悪くないので、まわりからの評判もいい。

おまけにスタイルも抜群で美人タイプだ。


雄大と杏奈が並べば、美男美女だともてはやされたりすることも多い。

その流れで、二人は付き合っていた時期もあった。

けれどそれは学生時代の話だ。


お互い仕事に夢中になりすぎて、束縛はおろか干渉もしなくなった。

建築士という仕事にやりがいを見出だしていたので、どちらかというとライバルであり戦友でありという位置付けに収まっていった。

よって、恋人関係は所謂、自然消滅というやつで終息した。


雄大はもう杏奈のことは何とも思っておらず、ただの同僚だとしか見ていない。

付き合っていた頃も好きだったのかどうか、今となってはわからなかった。

だから、琴葉に出会って感じた言い表し様のない胸がぎゅっとなる感覚は、雄大にとって初めてのことだった。


可愛い。

ずっと見ていたい。

会いたい。

守ってあげたい。

自分のものにしたい。


こんな気持ちになったのも初めてだった。

雄大がいくら好きだと口説いても、ただ頬を染めるばかりの琴葉。

自分に好意を寄せてくれるのかどうかわからずもどかしくてたまらない雄大だが、衝動的に額にキスをしたことは浅はかだったと少し反省していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ