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ひとしきり寿司を堪能したところで、琴葉が聞く。


「早瀬さんは何のお仕事をされているんですか?」


毎日のようにminamiへ訪れ何かしら会話をするのに、そういえば仕事の話をしたことはなかった。


「建築士として働いてるよ。」


「建築士さん?お家を作ったり?」


建築士と聞いてもあまりピンとこず、大工とは違うのだろうかと琴葉は疑問に思う。


「まあ、家も作るけど、うちの会社は大きな事業を手掛けたりすることが多いよ。例えば街づくりとか空間デザインなんかも。」


「デザイン…。そういえば綾菜さんが、早瀬さんは仕事人間だって仰ってました。」


先ほどの綾菜との会話を思い出しつつ普段の雄大を省みてみるが、琴葉にはどうもしっくりこない。

毎日のように閉店間際にminamiへ訪れる雄大。

琴葉にとって雄大=仕事人間というワードはどうしても結び付かなかった。

だが、雄大はそれを肯定する。


「そうだね、仕事ばかりしてるよ。でも最近は琴葉のおかげで規則正しい生活がおくれてる。」


「私のおかげ?」


パンを売ること以外何かしたかしらと琴葉は首を傾げるが、雄大は殊更熱っぽい視線で琴葉を見つめた。


「琴葉に会いたくて、仕事を早く終わらせてる。で、深夜まで働いていたのをやめて、その分朝早い時間に変えたんだ。」


「会いたいだなんて…。」


雄大の熱っぽい視線が急に恥ずかしくなって、琴葉は思わず目を伏せた。


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