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鏡に映る自分の姿が、どんどん綺麗になっていく。

可愛らしいワンピースを着て、髪型はいつもとは少し変えただけなのに。

琴葉はまるで魔法でもかけられたような気分になった。


「あの、綾菜さんは…。」


「私はここのオーナーよ。デザイナーもしてる。」


「じゃあこのワンピース、綾菜さんがデザインしたんですか?」


琴葉の問いに綾菜が微笑みで答えると、琴葉は感嘆の声を上げた。


「すごいです!とても素敵です!」


「ありがとう。ねえ、雄大とどこで知り合ったの?あの子仕事人間だから、いろいろ心配だったのよね。」


自分を仕事人間だと自負している雄大。

それをあまりよく思っていない綾菜は、姉として弟の生活を危惧していた。

そんな弟が突然「彼女をお姫様にしてほしい」と訪ねてくるのだから、どんな経緯でそうなったのか興味深くもなるというものだ。


「私が働くパン屋に、早瀬さんが買いに来てくださったんです。」


これまた、綾菜にとっては驚きだった。

雄大が自らパンを買いにパン屋へ行くなどということは、想像もできなかったからだ。


「そうなの。私も食べてみたいわ。」


「ぜひ!今度お持ちします!」


琴葉の純真無垢な笑顔に、綾菜も自然と笑顔になる。


「さあ、これから食事でしょ?いってらっしゃい。」


琴葉を椅子から立たせると、綾菜は勢いよくカーテンを開けた。

そこには雄大がソファに座って待っていた。

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