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***


ずいぶんと話し込んだ気がして、琴葉はそこでやっと雄大がいないことに気付いた。


「ごめんなさい、長々と。」


「いえ、こちらこそ。何かお役立てできるといいんだけど。」


「はい、とても参考になりました。ありがとうございました。」


琴葉は丁寧にお礼を言うと、残っているパンを二つ購入した。


「ぜひまた来てくださいね。」


「また来ます!」


もう一度ペコリと頭を下げ急いでパン屋を出ると、そこには雄大がにこやかな笑みを浮かべて待っていた。


「雄くん、遅くなってごめんなさい。」


「何かいい情報は得れた?」


「うん!とても参考になったよ。」


「よかった。俺も街並みの写真たくさん撮ってきた。」


琴葉が話し込んでいる間、雄大はひとり商店街を見て回っていた。

そもそもの目的はそれだったからだ。

お互い、仕事のことになるとつい夢中になってしまう。


「琴葉が好きそうなカフェも見つけたから、そこで休憩しようか?」


「わあ、行きたい!私も雄くんが好きそうなパン買ったの。そこで食べれるかな?」


「だったら飲み物をテイクアウトして、河原で食べようか。」


「うん!」


歩き出すと自然と手を繋ぐ。

当たり前になりつつある行動さえ、琴葉は嬉しい気持ちになった。

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