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モンスター保育士  作者: レモネード蘭子
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保育士ほんと辞めたい

保育士って思ってた5兆億倍大変でしたがどんなお仕事も大変なのには変わりないですよね!私の悩みなんて些末な事です!今日も頑張ります!


仕事を辞めたい、そう思ったのはこれで何度目だろうか。


保育士という仕事を始めて2年。私は早くもこの仕事にうんざりしていた。


何ならうんざりどころではない。


いっそクビにしてくれないかなぁ。

職場が火事で全焼しないかなぁ。

事故にあって死なない程度の怪我しないかなぁ。


そんな事ばかりを考えてしまう。


そして、ほら、今日も。



「せんせーのブース!おにくそばばあ!しね!」

「いい加減にしなさい!!」


注意しても遊びに誘っても永遠に保育室を走り続ける子どもだとか、


「加藤先生まだ週案出来てないんですか?いい加減にしてくれます?」

「申し訳ありません........」


本当は複数人で回すはずの仕事を、何故かいつも押し付けられている事とか、


「うちの子に聞いたら、そんなことしてないって言うんですけど?」

「えっ、あの........そうでしたか」

「先生が嘘ついてるんじゃありませんか?」


保護者に伝えたはずの子どもの様子が、何故か拗れに拗れている事とか、


もう色々と言い尽くせないくらい限界だった。


「今日も疲れたな........」


自宅のベッドに倒れ込みながら時計を見ると、22時を指していた。

機械的にスマホを出し、ぼんやりとSNSのTLを見つめる。


『仕事疲れた~!』

『ほんと上司きらい』

『早く転職したいwwwww』


私と同じように仕事をしている人は何人もいる。

私よりもっと辛い仕事をしている人だって何人もいる。


だから、私程度の悩みは、甘えで、ゆとりで、舐め腐った考え。


なのにどうしてこんなに辛いんだろう。


「…………ッ」


スマホの画面がじわじわとぼやけていく。

目を擦ると、ぐちゃぐちゃになった顔が暗い画面に映った。


嫌だなぁ。目が腫れたら、明日も子どもにブスって言われるんだろうなぁ。


明日なんか来なければいいのに。


最悪の気分で、意識が闇に吸い込まれていった。




・・・・・・・・・




「........今日も仕事か」


何となく顔を洗い、何となく化粧をして、何となく鞄に荷物を入れ、何も考えず家を出た。


少しでも考えたら、動けなくなってしまうから。


それでもやっぱり、否応なしに頭に浮かぶのは、


(仕事、行きたくない........)


今すぐここにトラックでも突っ込んでくれたら仕事に行かなくても良くなるのになぁ。



そうだ。


この歩道は道幅があまり無い。


その上ガードレールも何も無い。



そしたら、


今私がほんの1メートル横に出るだけで、


車道に出られるから、



そしたら、




ちょうどトラックがきて




ぶつか

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