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不思議な物語達

聖夜の夜に

作者: 天月 咲夜

クリスマスということで、書いてみました。

 寒い、日には温かい飲み物が一番美味しい。私は

マグカップに入っている、ココアの中に先程沸騰したばかりのお湯を入れてかき混ぜる。マシュマロもいれて。

 私は、その中でもココアが大好きだ。今日は学校も冬休みでクリスマス・イヴ。お父さんもお母さんも今日はデートに出掛けてる。…友達も、彼氏とデートだとか…別に羨ましくなんてないもん。


「でも、やっぱり家にいるのは何だか寂しいからココアを飲んだらちょっと出掛けようかな…。」


 私は、ココアをゆっくりと飲んで身支度を整えてお出掛けの準備した。 


 街にでれば街中がクリスマス色だった。ケーキ屋さん何かはサンタクロースの砂糖菓子が乗っている苺のケーキが可愛い。いつも行っている雑貨屋さん何かはたくさんの小物が並べられて綺麗。私は、しばらくぶらぶらと歩いていると…


「ん?何だろ…」

「うわぁ…どうしよう…間に合わない…」


 男の人が、頭を抱えていた。その人は


「後一つ…後一つ…」


 何が一つ何だろう?


「今日はクリスマス・イヴだから、子供達に上げるプレゼントが……確か、あの子が欲しいのは白いウサギの縫いぐるみ…此処で買えないと…」


 多分、行事が何かのプレゼント何だろう。大変だな…


「はぁ…諦めるしかなのかな…いや、僕はサンタクロースなんだ…子供の為に、贈り物を届けないと…」


 このお兄さんは、妹の為に買おうとしてるんだ。優しいお兄さんだな。しかも、その子の友達の為にも買おうとしてるなんて…私は、少しお節介心が動いた。…友達からも、私は良くお人好しとか言われるんだけど、


「あの、どうかされましたか?何かお困りの様子ですが?」

「…え?君は…いや…大したことないんだけど…」

「さっきから、何だか困ってる様子でしたので…」

「あはは…聞かれてたのか…恥ずかしいな…」


 お兄さんは、話をしてくれた。どうやら、子供達に贈るプレゼントを確認した所うっかり忘れてしまった事に気が付いて慌てて買いに行ったのは良いのだけど、なかなかウサギの縫いぐるみが見つからずに落ち込んでいたらしい。…私は、


「その縫いぐるみ、どんな縫いぐるみですか?」

「えっと…確か…生きているウサギみたく四つ足で立っていて、目が赤くて…そうだ、首に赤いリボンが着いているんだ。…僕が今まで見たウサギは全部座ったやつばかりで…」


 私は、その特徴を聞いて直ぐにある場所を思い出した。


ー…そういえば、あの雑貨屋さんに似たような縫いぐるみがあったな…ー


「お兄さん、私それ見たかもしれません。」

「えぇ!?本当かい?!」


 お兄さんは、驚いて私に聞き返してきました。私は少し驚いてしまいましたが、お兄さんとともに先程の雑貨屋さんに行きました…そして、


「これですね。…四つ足の白いウサギさん。目も赤いです。」

「うん…そうだね…でも、リボンの色が…」


 …見つかりはしましたが、リボンの色が青かったんです…私は、雑貨屋さんを見渡して、ある物を三つ買いました。お兄さんはきょとんとしていましたが、私はにっこり笑ってお兄さんにその縫いぐるみを買うように言いました。…お兄さんは、納得していない様子でしたが私達は公園の広場にある、机と椅子に座りました。私は、お兄さんからウサギの縫いぐるみを預かると…首に着いている、リボンを買ったばかりのハサミで切りました。…お兄さんは慌てましたが、私は次はもう一つ買った赤いリボンをウサギの首に巻き付けて蝶々結びで結ぶと、リボンを固定するために真ん中を縫い付けて余った赤いリボンで簡単な薔薇を作り、それを縫い付けて出来上がりました。そして、それをお兄さんに渡すとお兄さんは驚いて私を見て


「凄いね!君…器用なんだね…ありがとう!助かったよ!」


 お兄さんは私に向かって微笑んでいました。…お兄さんは、よく見るとカッコ良くて私は少しドギマギしてしまいました…


「いえっ!裁縫が好きな、だけです…ただ素人が作ったリボンで大丈夫なのか…」


 今更ですが、私は少し不安になりました…お兄さんは私を見ると頭を優しく撫でてくれて…


「大丈夫。」


と言ってくれました。…私は顔を俯かせてしました。そして、お兄さんが私にどうしてもお礼がしたいと言ってきたました。…私は、最初は大したことをしていないのに、と断ろうとしましたが勢いに負けて、つい、ソリに乗りたいと何故か言ってしまいました…今思うと何故そんな事を言ったのか…恥ずかしいです…ですが、お兄さんはそれならお安いごようと言って私に向かって…


「じゃあ、今日の夜枕元の靴下にこのカードを入れて。出来れば、12時までに。」


 私は、思わず頷いてしまいました。そして、お兄さんと別れると家に帰ってカードを昔使わなくなった靴下の中に入れて、食事とお風呂にも入った後にいつもならパジャマだけど今日は服を着て待っていて…はたと気付くと…


「私…お兄さんに…住所教えてない?…」


 どうしようと呟いた瞬間、カーテンの窓からシャンシャンと鈴の鳴る音が聞こえ…そして…カーテンを開けて外を見ると…


 お兄さんが、サンタクロースの衣装を着て赤い鼻のトナカイがソリを繋いで…そして、大きな白い袋がありました…私はお兄さんを見ると…


「ビックリした?僕、実はサンタクロースなんだ。」


 私は、ポカンとしましたが、直ぐにお兄さんを見ると…


「お兄さん、サンタクロースだったんですか…?」

「うん。て言っても、僕は日本のサンタクロースなんだ。知ってた?サンタクロースは、実は世界中にいて、僕みたいにどこかの国に一人はいるんだ。さ、乗った乗った。」


私は、上着を着てお兄さんに促されるまま乗りました。お兄さんは何かに気付いたのか、


「あ、そういえば…ご両親は…」

「今日は、帰って来ないんです。」


 お兄さんは、少し気まずそうにしていましたが私は初めて乗るソリにワクワクしていていました。お兄さんは、私を乗せてたくさんの街に行くため、ソリを引いて行きました…


「すごーい!本当に、空を飛んでいるですね!」

「まぁね。僕達サンタクロースのトナカイは皆飛べるんだ…あ、ちょっと待ってて。プレゼントを置いてくるから。」


 お兄さんは、一軒の家に着くとプレゼントを取り出して…なんと、プレゼントを靴下の中に瞬間移動させました。…私はびっくりしてお兄さんを見るとお兄さんは照れ臭そうに頭をかいて、


「プレゼントは、自分で用意しないといけないけれど、贈るときはこうやって渡すんだ。…外国のサンタは煙突があれば其処から入ってくる人もいるよ。…さて、次に行こうか。」

「はっ…はい!」


 そして、私はこのサンタクロースと一緒にいろんな場所を回った…お兄さんは私のことを気遣って途中で帰そうとしてくれたけれど、私が無理を言って一緒に最後までいさせて貰った…。途中で、お兄さんが私と話をしてくれたり、止まっている間にトナカイと仲良くなったり…凄く楽しかった…そして、最後の一軒まで終わると…


「よし!今年も無事にプレゼント渡せた!」

「お疲れさまです。」


 サンタクロースは、私を家の前まで送ってくれました…彼は、私に向かって笑いかけると


「そうだ、何か欲しい物はあるかい?」

「えっ…えと…じゃあ、」


 私は、サンタクロースに言うと彼は驚いて…


「…そんな事で、良いの?」

「…は…はい!…やっぱり、迷惑ですか…?」


 彼は、頭を横に降ると


「…分かった。…君の願い、受け取った…それじゃあ…またね。」


 ソリに乗って、私に笑いを掛けてくれました…私は、その日はベッドに向かって眠りにつきました。


…私が、サンタクロースに願ったのは、また会いたい……


 そして、クリスマスが過ぎてふと可愛らしい女の子がお母さんの手に繋がれていて女の子の手に…



  白い、赤いリボンを巻いたウサギが抱かれていました。



 私は、それを見た後カバンを持ち直して駅に向かって歩き出しました…


…聖夜の夜の、不思議な不思議なサンタクロースとの出会い。…

何となく、こんな感じのふんわりした話を書きたくなったんです。それでは。

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