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私とあなた

白く輝く雪降る季節に、私はあなたと―――

作者: 尖角
掲載日:2012/11/12

 私は 強く、 より強くなろうとしていた。



 それは、一人の女として、 それは、一人の人間として、


 大切なあなたのために、私は必死に強くなろうとしていた。




 だけど、私は結局、強くなることは出来なかった。


 それは、あなたが私に――――――――――。









































 ある日の待ち合わせ。  その日は、雪が降る日だった。



 そして、そんな雪は私達の足元にひっそりと降り積もり、


 道や家や、その他もろもろの ありとあらゆる物を白く染めた。



 まるで、私の見ている景色は『異世界のよう』―――そう思えるほど、美しく。





















 ありふれた待ち合わせ場所、  駅にある時計台の下。


 ありふれ待ち合わせ時間、  針が真下で重なる頃。


 ありふれた光景。  手には温かい缶コーヒー, 口からは漏れる白い吐息。



 でも、そんなありふれたことばかりだったけれど、 あなたと過ごした日々は、


 私にとって、何にも代えがたい・・・ いやっ、代えたくなんかない日々で。


























 現在の時刻、  午後6時50分。


 私は待ち合わせの10分前に来て、かれこれあなたを30分程待っている。



 だけど、待てど暮らせど、あなたの姿はどこにも見当たらない。


 だから、私は少しだけ心配になって、 上を見つめ時刻を何度も確認する。


 『もしかしたら、集合を1時間 間違えたかな?』とかを気にしながら(笑)、、、



 だけど、それだけじゃ足りなくって、 あなたと色違いで買ったスマホを見て、


 『着信来てないな・・・心配だな・・・』って何度も何度も、 あなたを想う。






 それで、どうにも落ち着かない私は、色々と想いを巡らせるわけである。


 『もしかしたら、事故にあってしまって?』だとか、『約束を忘れているのか?』とか。








 だけど、どれだけの心配を募らせたところで、私は待つことしか出来なかった。



 それは、勇気がなくって、 こちらから電話をかけることが出来なかったから。



 ――だけど、 今では、そのことを ものすごく後悔している。
















 冷たくなった、空の缶コーヒー。  手袋をつけていても、寒すぎて震えている手。


 軒下にいたから 傘は閉じていたけど、 道行く人の傘には、真っ白な雪が乗っていて


























 現在の時刻、  午後7時40分。


 ―― ついに、目の前にあなたが現れた!!



 だけど、 その隣には、女の人がいた。


 もちろん、私なんかじゃなく、もっともっと可愛い別の人が。




 そして、そんな女の人を連れたあなたは、 呆れた顔で私に言ったの。








 「まだいたのか、お前」 「裏切られたとか、そう思うことってないの?」


 「よく、そんなに他人のこと信用できるな?」 「少しくらい、疑うことを覚えろよ」


 「だから、捨てられるんだよ」 「だから、鬱陶しいんだよ・・・ お前は・・・」
















 ――私は、その時にようやく気が付いた。  『馬鹿な女だ』って。



 『もう少し、早く気が付いておくべきだった』 『そうすれば・・・』


 『そうすれば、無駄にあなたを愛する必要なんてなかったのに・・・』って。



























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