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戦い再び!

 そんな頃、ツワノの国王は未だこの戦争の事は、一切口にしなかったが、菅原に関してだけは口を開いた。


 「裏切り者」


 そう菅原の事を呼んだ。

 以前聞いたゆかりちゃんの話では、ツワノでトラブルがあって、ゆかりちゃんの親父さんは何者かに拉致された。その犯人はツワノの国王とにらみ、玲奈の親父さんの手の者が探りを入れてはいたが、その手がかりすらつかめなかったゆかりちゃんの親父さん。

 犯人と思われていたツワノの国王さえ、その行方を知らないばかりか、裏切り者と呼んでいる。

 玲奈の親父さんは、ゆかりちゃんの親父さんの居場所を現国王派の中と推測した。

 その理由はゆかりちゃんの親父さんが造り上げたTM-Xが現国王派の下で戦闘に加わっている事。そして、もう一つ重要なのが、ゆかりちゃんの親父さんと松山は以前より親交があり、あの10年ほど前の事件には二人して関わっていたと言う疑惑さえあった仲である事だった。


 首都侵攻。

 それにはTM-Xを叩かなければならない。

 今回は、玲奈の親父さんが立てた作戦の中、俺も一人のパイロットとして、参加している。

 前回の作戦と同様、YM-1とYZ-1の編隊が首都を目指す。

 俺はレーダーの中のその様子を食い入るように見つめながら、たった一機、少し離れた所を飛行を続けている。

 目指すのは戦闘空域となるであろう空域の側面だ。


 レーダーの外周に新たな光点が現れた。

 「Enemy」に表示が変わり、機数がカウントされた。

 その数10機。

 友軍機の前面に現れた数多くの光点が、敵機目指して進んで行く。

 前回と同じである。

 そのまま。そのまま。

 俺はそれを念じながら、飛行を続けていく。

 敵機の高度がぐんぐんと下がって行く。

 友軍機の放ったミサイルも高度を下げて行く。

 敵機が市街地の地表すれすれまで高度を下げ、レーダーの光点が消えた。

 市街地を低空で飛行するなんて、常識はずれである。

 しかし、このTM-Xは過去にも同じような作戦をとっている。

 それだけ、飛行に自信があるのだろう。

 前回と同じように自爆させたのか、無数にも見えた友軍機の放ったミサイルの光点が、一斉に消滅した。

 俺はエンジンを思いっきり吹かして、加速した。

 俺の体がシートに押し付けられ、パイロットスーツも俺の体を締め上げる。

 その時だった。

 俺の視界の先、緑多い緑地公園。緑に隠して配置されていた数多の対空ミサイルが発射された。

 ミサイルが向かうその先には、友軍機の編隊を襲おうと、低空から上昇に転じ始めていたTM-Xの編隊がいた。

 それほど距離は離れていない。

 そう簡単に逃げ切れるわけはない。

 隊形を崩し、ミサイルを処理しようとする敵機。

 上空からは反転、急降下し、敵機に襲い掛かる友軍機。

 俺はさらに加速させ、戦闘空域を目指す。

 敵機は上昇して、友軍機の編隊を目指す。

 友軍機が再びミサイルで、敵機を攻撃する。

 地表すれすれを飛行していた俺は急上昇で、高度を上げる。

 視界に敵のTM-Xの編隊を捉えた。

 すばやく6機をロックオンすると、ミサイルを一気に発射する。

 俺の視界の左右から飛び去って行くミサイル。

 前後に加えて、至近距離から横っ腹目指して飛来するミサイルには、TM-Xと言えど簡単にかわせやしない。

 俺の視界の先に6つの火の玉が湧き上がる。

 残存する敵のTM-Xは向かってくるミサイルをかわしつつ、さらに速度を上げて、急降下してくる友軍機に向かって行く。

 敵機は機銃による攻撃と、友軍機すれすれに近寄り自機の尻に食いついていたミサイルを友軍機に命中させる事で、友軍機を撃墜している。

 俺は急上昇ながら、敵機の背後を目指す。

 敵機は残存する友軍機の編隊を突き抜けると、左右に分かれた。

 反転して、攻撃をかけてくる気である。

 友軍機も反転上昇しようと、地表近くで水平飛行に移った。

 俺は思いっきり加速して、一旦敵機のはるか上空を目指す事にした。

 そこから敵機を襲うため、反転して、急降下する。

 敵機が友軍機の編隊に襲い掛かろうとしたところを、再び地上のミサイルが襲う。

 友軍機を目指していた敵機だったが、飛来するミサイルをかわそうと、針路を変えた。

 敵機が目指す先に、俺はすでに機首を向け機銃のトリガーを引いていた。

 敵機の上部を機銃が貫いていく。

 一機撃墜。

 そして、二機目も撃墜。

 残りの二機が反転上昇し、ミサイルを引き連れながら、俺に向かってくる。

 俺も思いっきり旋回して、敵機に機首を向ける。

 奴らの戦い方は分かっている。

 俺にぎりぎりまで接近して、俺をかわして、奴らの尻に食らいついているミサイルを俺にぶつける気だ。

 俺は機銃の照準に全神経を注ぐ。

 射程内。

 俺は機銃のトリガーを引いた。

 敵のコックピットに銃痕が噴き出して行く。

 思いっきり急上昇する俺の背後で爆発が起きた。

 最後の一機も急上昇して、俺の背後を狙ってきている。

 俺は最大戦速まで速度を上げて、敵機を振り切ろうとするが、TM-Xもなかなか速くて、そう簡単には引き離されない。

 しかも、俺めがけて4発もミサイルをぶっ放しやがった。

 

 まじやばい。

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