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激戦!

 俺がパネルに目をやる。


 「げっ!」


 上空より急接近して来るもう一機のTM-Xに気付き、俺はまたまたそんな声を上げてしまった。

 俺は機首を水平に向け、何とか振り切ろうとした。

 上空からTM-Xが、機銃を発射した。

 銃弾は俺の尾翼をかすめて行った。


 「危ねぇ」


 俺は慌てて、周囲の状況を頭に入れた。

 俺の場所から少し低い高度に、TM-Xが一機。

 急降下して行ったTM-Xが一機。それを追う、俺の小隊の機が一機。

 俺の小隊の二機がすでにやられている。

 俺は操縦桿を押し倒し、急降下を始めた。

 TM-Xを追いかけている俺の友軍機の背後を狙おうと、もう一機が旋回しながら、上昇している。

 俺の友軍機が前を行くTM-Xに機銃を浴びせると、急反転して上昇を始めた。

 一回転して、友軍機の背後をとる気だ。

 もう一機も友軍機の背後をとろうとしているはず。

 二機揃ったところを、機銃を浴びせてやる。

 敵の動きに注意を払いながら、トリガーを持つ指に力がこもる。

 友軍機に追われていたTM-Xは反転して、友軍機の背後をとるものと思っていたら、機首を俺に向けてきた。

 そして、もう一機は俺の側面に回り込んできたではないか。


 「まじかよ!」


 十字砲火を浴びるじゃないか。

 などと思っている内に、正面のTM-Xがミサイルを発射してきた。

 ここは3Dの戦闘空域である。

 逃げ出す事はできる。

 どうする?

 その時、俺の頭の中にひらめいた。

 奴らの狙いは俺がミサイルを避けて針路を変えたところなんじゃね?

 だとしたら、正面突破。

 俺にだって、ミサイルを撃ち落とす事はできるはずだぜ。

 自機の速度、ミサイルの速度。

 どれも、高速である。

 相対的にはそれが合わさり、とんでもない速度。

 機銃の射程距離などしれている。

 失敗すれば、ミサイルが命中してしまう。

 俺は全神経を目と機銃のトリガーを持つ手に集中させた。

 エンジンの轟音も、何もかもが聞こえなくなった。

 ただ、俺自身の鼓動だけが聞こえてくる。


 「見えた。

 今だ」


 俺の機銃が火を噴く。

 接近していたミサイルが火の玉となって、空中に赤い炎の花を咲かせた。

 俺はそのまま操縦桿を引き、急上昇する。


 「思ったとおりだぜ」


 ミサイルを放ったTM-Xは俺が上昇して、ミサイルをかわすと踏んでいたようだ。

 俺の視界の先に、その腹部を捉えた。

 機銃のトリガーを持つ指に力が入る。

 断続的な軽い衝撃が、機銃の発射を感じさせた次の瞬間、TM-Xの腹部に銃痕が刻まれていくと、やがて、炎と煙を吹き出し始めた。


 「やったぜ!」


 そう声を上げた瞬間、操縦桿を握る手に、断続的な振動を感じた。

自分の機が銃撃を受けた。

 俺の側面に回り込んで来ていたTM-Xの機銃が、俺の機体に銃弾を撃ち込んで行く。

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