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俺を陥れたわなの真相。

 そして、俺はその子、つまり彩加改め、ゆかりちゃんが話したと言う話を玲奈の親父さんから聞かされた。


 人間の脳を埋め込んだ戦闘機を造ろうとした疑いで、当時の第2皇子が処刑され、ゆかりちゃんの親父さんがその開発責任者だったとして、責任を追及されそうになった時、ゆかりちゃんの両親は離婚し、この国にはお母さんとゆかりちゃんが、そして国外にゆかりちゃんの親父さんとお兄いさんが逃れたらしかった。

 ゆかりちゃんはそのお父さんたちと時々連絡を取り合っていたらしい。

 ヤマシロに残っていたお母さんが二年ほど前に病死し、一人となったゆかりちゃんを保護したのは、この国の宰相 松山だったらしい。

 松山とゆかりちゃんの親父さん何らかのつながりがあったようで、人間の脳を使った戦闘機の開発の濡れ衣を晴らさないかと松山から持ちかけられたゆかりちゃんは、自分の親父さんを陥れ、自分たちの家族をばらばらにした者たちへの復讐から協力したらしかった。

 その復讐の相手がつまり俺の親父だった訳だ。

 俺のパソコンから無いはずの軍の機密情報に関するファイルが見つかったのは、俺の部屋に来た時に、ゆかりちゃんが俺のパソコンにこっそりと移したものらしかった。

 俺があのゆかりちゃんがいるにも関わらず、トイレに駆け込んだあの時に。

 あれは俺の紅茶に下剤を入れたと言う事だった。

 なんと、情けない話じゃないか。

 で、その時に、俺のPCに遠隔操作のこの世に一つしかないオリジナルのウイルスまで入れていたらしいかった。

 それを使って、俺のPCからミマサカに情報を送ったと言う事だ。

 その疑いがさらに深まるように、あの時、俺を蛮族との戦いに向かわせないように、画びょう事件も自ら起こしたことだったらしい。

 俺と親父が捕まり、順調に作戦が進んだ事で、ゆかりちゃんはツワノに身を潜めていた親父さんのところに身を寄せていたらしかったが、何か向こうでトラブルがあったとかで、再びヤマシロに逃げてきたらしい。

 その時、自分たちは命が亡くなるかも知れない、一人ヤマシロに逃げろと言われたらしかった。しかも、松山にはすがるなとも言われたと言う事で、松山に不信感を抱いたゆかりちゃんは、俺に濡れ衣を着せた事を反省し、全てを話して、俺を釈放させると言う条件で、助けを求めてきたらしかった。

 すべては分かった。

 だが、肝心なところが分かっちゃいない。

 俺の親父は本当に、ゆかりちゃんの親父さんに濡れ衣を着せたのか?

 そう思った俺は、そこを親父に確認した。


 「結局、今の話によれば、ゆかりちゃんの親父さんに濡れ衣を親父が着せたって事になるけど、それはどうなんだよ?」

 「ゆかりちゃんには悪いが、菅原さんは本当に人間を使った実験をしていたんだ」

 「そんな事、ありません。

 私の、私のお父さんはそんな事しません」


 ゆかりちゃんは必死になって、自分の親父さんをかばっている。悪いが、俺も自分の親父がそんな事をするとは思っていないし、それを他人のせいにして濡れ衣を被せるような卑怯な人でないことを知っている。

 ゆかりちゃんの親父さんがやった事でなかったとしても、俺の親父でもない。それは確実だろう。

 で、そのゆかりちゃんの親父さんだが、軍隊を持たないツワノは今のところ、この戦乱には関与しておらず、玲奈の親父さんの手の者がすでにツワノに潜入し、ゆかりちゃんの親父さんの行方を捜しはじめていた。


 「ところで、気になる話がある」


 俺への話が終わると玲奈の親父さんが、俺の親父に真剣な顔で話しかけてきた。


 「エドの戦闘機部隊に大打撃を与えた謎の戦闘機なんだが、何かこの話と関係あるような気がしてならないんだが」

 「菅原さんがいるのがツワノ、あの戦闘機はアイヅのものでしょう?

 としたら、関係無い気がしますが」

 「アイヅ。それも変なんだ。

 あの時の戦いで一度出てきたきりで、以降に戦闘に参加していないし、北方の蛮族までが絡んでいるし、この戦いは何か大きな裏がありそうなんだが」


 玲奈の親父さんは真剣な顔で悩んでいた。


 「確かにばらばらの事象とは考えにくいですね。

 誰かが全てを操っている気がしてなりません。

 もしかすると、その者がアイヅを助けるために、あの戦闘機を出したのかも知れません。

 だとすると、それが誰なのかですね。

 とにかく、得ている情報から行きますと、最新のゾフィエル型YZ-1でなければ太刀打ちできそうにない事だけは確かです」


 何、最新型?

 俺は目が輝いた。

 俺も操縦したい!


 いつの間にか、俺は戦闘機を操縦するのがうれしくなってきていたようだ。

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