k.s
大好きで愛してる。あなたとセックスしてる間に、悲しくなることは今のところなくて、それが救い。
快楽が頭を支配したからおかしくなったのかな。
あなたとここにいること。全部おかしいと思うの本当はね。
だって恋人じゃないから。
あなたと恋人だった時間は最初から私の錯覚だったから。
二股だって知る前と知ったあと。
私が2番目のひとって知る前と知ったあと。
都合のいい女の子って自覚する前と後。
してることは同じだね。
だから言葉で仕返しするの。少しの抵抗だよ。
私はあなたが好きだから、今苦しいのと言った。
はやく好きじゃなくなりたいとも言った。
選んでくれたら許すと言った。
そしたら傷つけてごめんねと言った。
好きだよと何度も言った。
私の名前を呼びながら気持ちよくなってたでしょ。
その声が心地よくてもっと耳元で聴きたいの。
あなたと違って嘘はつけない。
きっとそういう性分なんだと思う。
きっと嫌なことから逃げるのが上手で、自分の心に正直な嘘つきだから、あなたは私を選ばない。
でも信じたくないんだよと泣いたら抱きしめてくる。
暖かくて悲劇で大好きな香り。
優しいね。優しいから好き。優しいあなたも好き。
優しいからきらい。好きだからきらい。
あなたのずるいところがどうしようもなく好きなの。私を苦しめるそのずるいところが、愛しくて堪らないから私は幸せにはなれない。
ごめんねって言わせて、抱かれて、きっと消えない傷みたいな女の子になって、あなたの呪いになりたい。