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紐はドラッグ

作者: 濱野乱
掲載日:2019/05/11

ただいまを言うたびに、サヨナラの膜が開く。


君といると、僕はあやとりの立体物のように、息を吹き返すのです。


どうか、忘れないで下さい。あやふやな僕を


買い物に行くときですら、僕の首に紐が絡まって、何を買うか忘れさせてしまう。


だから今夜の夕飯は、空のお皿と注射器しか用意出来ません。


薬だけはいつも冷蔵庫にあります。野菜室のレタスの裏側に。


今夜も、クジラに乗って、あの島を目指すのですね。島にはありあまる食料と安らぎ。


クジラはキズだらけです。古いのも新しいものもあります。君はそれを見て、僕の足首に固い結び目を作るのです。


朝になるとクジラは塩になり融けてしまいます。


君は薬指に紐を垂らし、古傷を隠して何処かに行きました。


僕の体は解けてなくなってしまいました。クジラの夢は夜までお預けです。

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