皆で短冊を書いてみる。
ツイッターで公開したうちの子の七夕の願い事をSSにしてみました。
ミウ×ガイ×ギル×リュウのメイン4人で会話文のみ。
「ね、今日七夕だし皆で短冊書こうよ!」
「まず七夕って何だ。」
「え、ギル知らねぇの?」
「んとね、星祭とも言われているんだけど元々は中国の乞巧奠と言う習俗が元になってるお話でね、織姫様と彦星様って言う男女が年に一度だけ逢う事が赦された日の事。彦星様は織姫様といちゃいちゃしててお仕事さぼっちゃったから怒られて、年に一度しか逢う事が赦されなくなっちゃったんだって。で、今日七月七日だけ、天の川を渡って二人が逢うの! でね、日本では七夕に短冊って言う細長い紙に願い事を書いて笹に吊るしておくと願いが叶う、って言われてるの。」
「途中で面倒になって省略しただろ。」
「ガイ細かい。ね、やろ?」
「ミウが言うなら俺はやるよ!」
「俺は興味無いからパス。」
「ギルやらねぇのか。」
「折角説明したのに……。ガイ、なんて書いたの?」
「俺は『皆がもうちょっと落ち着いてくれますように。』。」
「なにそれ、まるで私が落ち着き無いみたいじゃんか。」
「間違ってないだろ。ミウは?」
「私? 私は『皆が笑っていられる世界に出来ますように。』って書いた。」
「……出来ると良いな。」
「うん。だから頑張るよ。」
「え、ねぇ、俺は? 聞いてくれないの?」
「どうせ碌でもない願いだろ。」
「失礼な! そんな事ないって!!」
「じゃ、なんて書いたの??」
「ちゃんと聞いてくれるミウは優しいなーガイと違って。」
「なんだと。」
「俺はね、『毎日可愛い女の子に会えますように!!』って書いたよ! まぁ、毎日ミウに会ってるからもう叶ってるんだけどね。」
「あ、そう。ガイ、笹に飾ろうか。」
「そうだな。」
「え、無視?」
「ギル、抱っこしてよ一番上につけたい!!」
「……。」
「俺のも一緒につけといて。」
「……出来た!」
「え……あの、皆酷くない?」
「リュウのもつけるから早く。」
「良かった忘れられたかと思った!」
「叶うと良いな。」
「私の場合は自分で叶えるから良いんだけどね。」
「それもそうか。」
「……これは?」
「ギル良く見付けたね。それも私だよ、こっちは本当に願い事だけど。」
「見して。」
「俺も見たい!」
「……大丈夫、叶うさ絶対。」
「嫌って言っても一緒に居るから大丈夫だよ。」
「……じゃ、俺も同じの書いとくか。」
「あれ、ギル書かないんじゃなかったのか?」
「気が変わった。」
「ねぇ。」
「どした?」
「……なんでもないや。この笹外に出そう! そしたらきっと空からでも良く見えるよ!!」
「そうするか。」
「星、綺麗だね。」
「おう。」
「来年も皆で七夕出来たら良いな……。」
「『良いな』じゃなくて皆でやるんだろ。」
「……だな。」
「うん。また来年、だね!」
ミウちゃんのもう一つの願いは『最期まで皆と一緒に居られますように。』。
彼女の願いが「出来ますように。」となってるのは本人が神様とか私には意味が無いと思ってるから願いと言うより自分がやってやるって宣言として書いているので。皆それが解ってるから何も言わずに一緒に天の川見てると良いな。
織姫様と彦星様の話はうろ覚えだけど七夕間に合ってよかった。話の中で『日本では』とミウちゃんが言ってますが彼女は日本とイギリスのハーフでもイギリスの血が濃く生まれも育ちもイギリスです。