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七話 入学試験にて(3)

第三の試験では、対人戦が行われた。

私は、軽い遊びのようなものならしたことがあるが、本気の対人戦は初めてだ。

もちろん、1位は私がもらう。

私は、最悪のクジを引いたが、別に関係ない。

アデン、サナ、ユウマと戦うことになった。

だが、大丈夫だろう。

たぶん。



まず、私はアデンと戦った。

アデンは、地方貴族の男爵家出身で、たまたま聖剣を見つけ、みるみる成長していったと言う。


ユーシャ「勇者候補の実力見せてよね。」

アデン「いや、俺はもう勇者だ。」


彼の聖剣は変形でき、槍や剣、両手剣になったりと、苦戦を強いられた。

まず、私は余裕を持って、


水撃アクアショット


を放った。

だが、一切傷もつかず、聖剣によって斬られた。

聖剣には魔法を斬ることができるのか。

新しい発見だ。

私はすかさず


魔拘束ダークプリズン雷撃サンダーショット


と、アデンを捕まえて魔法を当てた。

アデンは、私が二重詠唱を使えるとは知らずに、もろにダメージを負った。

そして、私は勝利したのだ。



そして、次はサナとの対決だ。

サナは私と同じ、魔法を軸に戦うタイプだが、あまり対人戦に慣れていなさそうだった。

だが、魔力量では私に敵わぬとも、魔術の質は、サナと同じくらいだった。


サナ「あなた、とても強いのね。私でも勝てるかしら。」

ユーシャ「まあ、お互いがんばりましょう。」


挨拶だけして、戦闘を始めた。


暴風ストームウインド風壁ウインドウォール


威力はとても強く、私が着ている服が破れていくほどだ。

負けるかもしれない…私が魔法だけだったらね。


陰歩シャドウステップ


私は隙をつき、サナの首筋に剣を当てた。

私は勝利した。



そして、次はユウマとの対決だ。

正直、私はユウマが1番手強いと思っていた。

なぜなら、ユウマからは得体の知れない、とても強大な存在が感じられるのだ。

神に加護でももらったのか?

でも、なぜ神が一般人に…

まあ、深く考えてもわからないだろう。


ユーシャ「あなた、他の誰よりも強そうだけど、何でそんな強いの?」

ユウマ「たまたま、運が良かっただけだよ。」


ユウマとの対決は、とても厳しい戦いだった。

戦闘技術は未熟なのに、ありえない力。

魔力の使い方も知らないのに、魔力の塊を飛ばしてくる。

まるで、この世界に来て力を与えられた物語の勇者である。

彼は、まだまだ未熟だ。

人を傷つけることに対して、躊躇いを持っている。

だが、力はすごかった。私の魔法を全て吹き飛ばし、剣を通さなかった。

私は、強敵を相手にし、ふとある魔術が思い浮かんだ。


死暴風デス・タイフーン


死霊術のような、禍々しい魔気が、辺りを包んだ。

この魔法は、彼にも打ち破れず、私は勝利した。

だが、何だろう、この魔法は使ったことがある気がする。

しかも、対人経験がないはずなのに、なぜ、こんなに的確な動きができたのか。

首席になった喜びより、自分に対する疑問が大きくなった。

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