一話 ユーシャと勇者
この物語は、ユーシャと言う女の子の人生を描いた物語です。
誤字、脱字や文章、文法など、違和感があるかもしれませんが、気にしないで頂けると幸いです。
---なぜ、こんなことになったのか?
私は、ある田舎の小さな村に住んでいた、ただの娘であった。
両親はそれなりの美男美女で、私もその血を受け継ぎ、私に交際を申し込む男も大勢いた。
しかし、村の男たちは私より弱く、みっともない者ばかり。
将来は勇者としか結婚できない。
と私は調子に乗っていたのだ。
私は、それなりに剣も魔法も使え、魔力量は村でも1番高かった。
そして、名前のせいもあってか、村では勇者と呼ばれていた。
---しかし、12歳の頃、事件が起こった。
村が盗賊に襲われたのである。
村の人数はそこまで多くなく、若い男もそこまで多くなかった。
盗賊は、男を殺し、女の服を剥ぎ、その場で女を犯していた。
私は怖くて、立ち上がれなかった。
もちろん、私の力があれば、盗賊など、とっくに殺せていた。
しかし、魔法を使うには安定した精神が必要であり、恐怖によって使えなかった。
頼みの綱である剣も、今は鍛冶屋に預けてある。
終わった。
私は絶望していた。
私の母や姉はもうすでに男たちに辱められ、父や兄も殺された。
私も盗賊に捕まり、服を破られたところで、聞き馴染みのない声が聞こえてきた。
おい。盗賊ども!
勇者であるこの僕が相手だ!
男は、純白の鎧を身につけ、手には神聖力が溢れ出ている、大きめの剣を握っている。
そしてその男が剣を振ると、盗賊たちが真っ二つになっていった。
この男のおかげで私は助かった。しかし、問題があった。
この男が、村そのものを吹き飛ばしたのである。
村には生き残っていた女たちや、子供達がいたのに。
許せない。
私は、盗賊が持っていた剣を手に取り、男のことを斬ろうとした。
しかし、男は避け、私に笑いかけ、気づいたときにはいなくなっていた。
あの勇者とか言うやつ、絶対殺してやる。
私こそ、本当の勇者だ。
私は、そう心に決め、その場に倒れた。
1日ほど経っただろうか。
私は馬車にのっていた。
いや、「乗せられていた」と言った方が正しい。
たまたま崩壊した村を通りかかった奴隷商が、裸で倒れていた私を拘束し、馬車に乗せたのである。
わたしは、これからどうなってしまうのだろうか。
これが、私の第二の人生の始まりである。