『憑鬼伝』あらすじ 途中
2012年頃からずっと構想していた作品だったが、パクって鬼滅の刃とかいう集団ストーカー漫画を流行らせやがったので、書き留めておく。
日本の戦国時代によく似ていて、鬼など妖怪が存在する世界。
各勢力は妖怪たちを鎮め、支配下に置き、その力を利用していた。
鬼狩りに特化して史上最高の鬼匠と呼ばれていた主人公・角切は、最強格の鬼である氷鬼を隷属させ、全国に名を轟かせていた。
しかし敵国の忌部雄禅の策略で、主君・伊勢頭雲に危険視されるよう内部工作を受け、暗殺されるところを相思相愛だった主君の子女である鶴姫の助けで命からがら海に逃げるが、難破してしまう。
漂流してたどり着いた先は小さな島で、そこの漁民の少年・潤三と少女・お発に引き上げられる。
その島はある鬼の支配下に置かれていて、人身御供を差し出すように強制されていた。
角切は助けられた恩と、元来あった鬼への憎悪から鬼退治を請け負う。
島の最奥の破れ屋にその鬼の住み家があり、冷厳な女の声で誰何される。
漂流者を人柱として持ってきたのだ、と漁民に嘘を言わせて騙して中に入り、目隠しして縛られたように見せかけた角切が鬼の破れ屋に一人残る。
鬼が近づいたところで、角切が縄を振り払い、見てみると、鬼は年端もいかない少女二人だった。
人間の齢だと十五才と十才くらいの年齢に見えたが、鬼は長命なので実年齢は遥かに高い。
角切は動じる風もなく、容赦なく見た目十五才の方を捕らえるが、十才の方は逃がしてしまう。
集落に帰ると村人は大喜び。
酒宴の席で一人だけ初老の南蛮人を発見する。
その男は元宣教師で、和名を自戒丸と言い、この島に流れ着いて棄教したのだという。
さぞや辛い拷問を受けたのだろうと聞くと、拷問は受けたには受けたのですがね、苦しくなる前にさっさと辞めましたよ、とからから笑いながら答えられる。
角切は男に何か不気味なものを感じる。
「それが……嫌になって……止めたのか……?」
「いいえ、彼らに対しては何も感じていませんよ。あれは理性のない獣のような生き物なのです。彼らが何をしようが何とも思いませんがね。そもそも私は何かが嫌になって信仰を棄てたわけでもないのですよ。だって彼らは私にこう言って来ましたよ。お前は選ばれた側なんだってね。全ては試してただけだの、耳障りの良い言葉はいくらでも掛けられましたよ。私は思うんですがね、あのフン族はガダラの豚たちの末裔なんじゃないかな~と。イスラエル人からして、元は遊牧民じゃないですか。遊牧地民てのは凄い連中ですよ。あいつらは一度見ただけの相手の顔を、決して忘れないんだ。」