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侵入型固溶体
固溶体について。
2種類の金属を同時に融解した場合、液体状態で溶け合ったものを凝固させると、固体状態でも溶け合ったままで、一様な組成の固体を形成することがある。
金属は固体状態で結晶構造を持つので、固体状態で溶け合った状態というのは、溶媒原子が溶質原子の結晶格子に入り込んだ状態であり、このような固体を固溶体という。
固溶体は置換型と侵入型の二種類がある。
侵入型は原子半径の小さいH,B,C,N,Oなどの原子に限られる。
侵入型にしろ置換型にしろ、溶媒原子と原子半径が異なるので結晶格子にひずみが生じる。
侵入型の場合、異種原子が入ることができる空間はそこに入った原子が周囲の原子にちょうど接する位置で八面体位置と四面体位置の二種類がある。
体心立方格子において。
八面体位置は面の中心にあり、上下の体心原子と接しあう。
四面体位置は面心原子から立方体の辺へ下ろした垂線の中点にあり、上下の体心原子と接しあう。
面心立方格子において。
八面対位置は体心の位置にあり上下の面心原子と接しあう。
四面体位置は各小立方体の中央にはいる。