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優視点 深夜アニメです-4

あれからお昼までアニメ鑑賞をしていると、インターフォンが鳴りました。ただ、澪さん曰く来客の予定も無ければお父さんやお母さんが来ると連絡も来ていないと言います。それにお母さん達はサプライズで来る事なんて滅多にありません。なので面倒くさそうな顔をしながら澪さんは玄関へと向かいました。


『こんにちは。』

「………誰だ?」

わたくし、聖アウトーリク教国学園の者ですが……。』

「……帰れ。つーかなんで来てるんだよ全く……。」

『いえ、ここに救われない子供がいるようなので、是非ご入学と寄付をお願い致したく……。』

「救われていない子供はいない。つーか何を根拠に可哀想だと言ってんだ?後、誰からの情報だよ?」

『我が神の信者、エトワール斉藤 忠勝より告げられました。』

「よし通報な。そいつの子供がいじめっ子で救えない奴だったんだよな……。それはもう、子供を大型トラックの前に突き出すくらいに。まぁ、その結果大型トラックを知り合いが片手で止めた結果、賠償とかの責任取らされて信者になって甘い汁啜ろうとしたんだろ。」


後から澪さんに聞いたのですが聖アウトーリク教学園はアニメの影響を受けた教祖がそのアニメの名前そのままに作った宗教学校らしいです。そこでは孤児や虐待されている者を保護するシェルターみたいな事をやっているらしいです。ただ、私を虐めていた男子の親が救われない子供と称して私をそこに入れようとしたというのがインターフォン越しに起こっているそうです……。


「……なんで面倒な奴等が来るんだよな……。あそこは主神を定めてない分、言い方が悪いだけで案外良い奴みたいな立ち位置だけどなぁ……。流石に今回のは面倒事を持ってきそうだ。」

『本当に申し訳ありませんでした。お詫びにエトワール斉藤は破門後も監視を付けてこちらに近付かせないようにします。……まったく、最近は本当に救わないといけない子を隠してどうでも良い子を紹介する奴、あろう事か自分達が被害者だと言う親がいて面倒ですよ全く……。取り敢えず学校法人での名刺を置いていくので何かあったらお知らせください。今なら世界史と日本史限定の家庭教師キャンペーンもやってますよ~。』


こうして訪問者は帰っていったそうですが、澪さんはとても疲れた顔をしながらこう言いました。それは先程までのやり取りを見ていた私も勢い良く頷ける言葉でした。


「良いか、優。深夜アニメというか……アニメの世界に夢中になりすぎるとあんな風な行動を取ってしまう事がある。そりゃあ、私だって……魔法少女の変身シーンとかを真似するとかはしていたが、さっき来た奴は悪い例の方でもかなり重症なパターンだ。あぁはならないように注意するんだぞ。」

「わ、分かりました……。」


後に先程の訪問がまた厄介事を引っ張ってきている事に気付かないまま、気晴らしに美味しい物を作ろうと提案され、私もその案に乗るのでした。

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