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優視点 OWOの解説です-1

「……やっぱりもう少し一緒にいたいんだけどなぁ……。そうだ、今日は私が入学祝いに好きな物を作ってあげよう。」

「本当ですか!ならお母さんのハンバーグとポトフと……アップルパイが食べたいです!」

「よし!じゃあ材料を買いに行こうか!」


小学校の入学式の帰りに私はお母さんと一緒に夕飯の買い物をする事になりました。澪さんも入学式に来て貰えないかなと考えていたんですが、「今日はお母さんと二人きりで楽しんできな」とどこかそわそわした雰囲気で送り出していました。


「入学式はお母さんが来たから……次の参観日はお父さんが来るんですよね?」

「そうだね。まぁ、早く愛情をコントロール出来るようにして家族3人で一緒に暮らせるようにしたいんだけどなぁ……。今は澪さんを頼る方が家族の形としては最適なんだよね……。」

「できれば澪さんも一緒がいいんだけどなぁ~。」

「流石に澪さんにそこまで迷惑は掛けられないよ。澪さんが大丈夫ならいてもらうと思うけどね……。」


そんな会話をしながら私のリクエストした物の材料を買い終わった後、車に乗って澪さんと一緒に住んでいる家に戻りました。その家はお母さんが結婚する前に住んでいた家なんですが訳あって澪さんが買い取ったという経緯があるそうです。


「ただいま戻りました~。って、澪さん……そのダンボールはなんですか?」

「……あぁ、サプライズというか何というか……OWOのβテスト用機体だよ。知り合いに頼んで入学祝いに渡そうかなって思ったんだ。」

「だから私達を送り出す時にソワソワしていたのか……。で、もう一つダンボールがあるが……それはどうしたんだ?」

「ダメ元で自分用に応募したら当選したんだよ。良かったら暗雨もプレイするか?」

「……そうしたいのは山々だが、多分収拾が付かなくなる未来が見えるから辞めておく。学校行事以外でも会えるようになると昔よりも愛情のコントロールが出来なくなりそうだ。」


お母さんはどこか淋しげな表情をした後に台所へと向かいました。ただ料理をしている間にプレイを始める前の準備をしていたらどうかと言ってきました。いや、手伝って貰いたいのもあるけど今日は入学祝いだからと台所に入るのは禁止にされました。


「じゃあ暗雨が作っている間に色々と設定をしておこうかな……。未成年がプレイする際の注意点とか色々あるからね……。ログアウトタイマーの設定やらフレンド関係の設定なんかも必要だな。」

「……え~っと、このゲームって本当にやっても良いんですか?」

「まぁ、入学祝いとして用意したからな……。節度を守ってやるんだぞ。それと知らない人には付いていかない事。分かったな?」


その時の私の返事は多分、入学式で名前を呼ばれた時以上に元気な返事だったと思う。ただ私は始めてやるVRMMOゲームに胸をときめかせながら澪さんの注意をじっくりと聞くのだった。


※暗雨は直雄の実家に世帯を構え、暁美と雪奈は別の家で世帯を築きました。その後雫は大学進学の際に住んでいたマンションから職場に通うようになりました。

 その後彼女達の両親は宇宙一周旅行へと旅だった為に澪が家の管理として住むことに。ただその後、公的には真城夫婦が死亡した事となっている事、世間体の事を考えて澪が家を買い取ったという経緯となります。

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