表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
945/1154

澪視点 澪とアリアの駄弁り方-3

「……しかしVROが発売してまだ半年も経っていないのに大分やり込んだ感が出てくるのは何ででしょうかね……。」

「コラボやイベントが濃すぎるんですよ。それでまだまだ序盤って感じですから受け入れられているのだと思いますよ?」


こんな空気で駄弁っていると相席している席の横で痴話喧嘩が勃発していた。……理由としては彼女よりもビル娘の方が大切だと言った彼氏の一言が原因だと思える。ただ、その人を見てアリアさんは特典で付いてきた帽子を深く被って気付かれないように息を潜めていた。


「………なんであの人がここにいるんですかとゆーかなんでここに来ちゃうんですかもう……。」

「お知り合いですか?」

「私の上司というか先輩の立場にいる人です。男運がとにかく悪い人でして、毎回運良くまともな形で別れられるんですけどね…。いつの間にか恋人が出来てまたフラれたんですね……って感じの人でもあります。」


……その後アリアさんは2人が退店するのを見届けてから元の状態へと戻りました。ただ、この様な事に巻きこんでしまったからと割り勘では無く完全に奢りという事になりましたけどね……。いや、元々相席なので会計は別なのに、意気投合したからと会計を一緒にしちゃってますからね……。それで割り勘から完全に奢りに変更するアリアさんでしたが、どのみち全部奢る気だったらしいです。


「いや割り勘だとしても澪さんが損しますからね……。私の方が多く頼んでいるわけですし。」

「そりゃそうですけど……。」

「まぁ、遠慮はしなくても良いですよ。こうでもしないとあの人に格好良い大人な要素を全部奪われそうですからね……。」


それを言ったらお終いだと思うのだけど私は黙ってアリアさんの話を聞いていた。まぁ、あの人というのが誰なのかは大体の予想が付く。いや、あの人には普通に適わないので周りにいる大人は少しでも評価を下げないように努力するという現象が起きるのだろう。


「……そういえば澪さんって美緒とは書かないんですね。」

「確かにな……。何か縛りでもあったのか画数の問題だったのか……

。まぁ、その辺りについては親に聞かないと分からないな。」


しかし私の両親の馴れ初めについてはあまり聞いたことが無い。確か父が母にプロポーズしたという事は小学校の時に、聞いた事がある。ただ、告白はどっちがしたのかとか出会いに関しては痴話喧嘩らしくなり姉さんに別の所へ行こうと促された気がする。


「……そういえばアリアさんの恋愛経験って何かあるんですか?勿論、現実の方でですけど……。」


私がそう言った直後、アリアさんは大量にホットケーキを注文していた。口封じの為なのか丸め込む為なのか、はたまた質問を忘れて貰う為なのかは分からないが……アリアさんは明後日の方向を向いて口笛をひゅ~ひゅ~と吹いているのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ