澪視点 欲望の果てに ~暁に贈る鎮魂歌~
「………最後の罰ゲームですが………これまで手に入れたアイテム全てボッシュートに決まりました。なのでデイブラックさんが獲得したアイテムは全て没収となります。」
「待って!その罰ゲームの対象も私になるの!?開けたのはデイブラックよね!?」
デイブラックはそう叫んできた。……まぁ、無理も無いだろう。あれから合計4回の罰ゲームを受けてきたデイブラックは、私の番になった後酷く怯えていた。しかし私が選んだ紫色の福袋は〔食品〕〔玩具〕〔服〕と供に罰ゲームとなる物が何一つ無かった。その為デイブラックは泣いて喜んでいたが最後の最後に【アイテム全部ボッシュート】と書かれた紙が出てきた事、かつ自分の手に入れたアイテムを取られた事で心が折れていた。
「……うぅ………来たらティアに頼んで美味しく料理して貰おうとしてたマグロセット………。」
マグロセットを手に入れる為にデイブラックは紅白帽チャレンジという小学生的なチキンレースを乗り切った。……いや、スカーレットさんが思いっきりゴム紐を引っ張ってビターン!とぶつけただけなのだが、罰ゲームにしては地味に痛いタイプだっただろう。
「……絶版になってるから諦めていた百合ゲーセット……。」
名作だが他社がリメイク出来ずに会社倒産から数年経過しているゲームセットを手に入れる為にデイブラックはコークスクリューブローを受けていた。某格闘ゲームのキャラの様に吹っ飛ばした後に黒衣が薔薇を取り出していたので妙に凝った演出だと思えた。ちなみにこれは素で5分オーバーするのでは?と思われたが4分2秒で復帰して次の袋を開けていた。なかなかの根性である。
「………暗雨に着せたらピッタリだったペンギンパジャマ……。」
ペンギンの着ぐるみの様なパジャマを手に入れる為に彼女は左脚を上にして30分間座禅を組まされていた。その後足の痺れが酷くなった所で最後の罰ゲームである謎の招待状を受け取っていた。後で聞いてみた所〔逃亡中〕コラボへの参加要請らしかった。ただ、この招待状は没収されていないため楽しみが減ったと話している。
………で、私なのだが牛タンブロックとデザインの新しいフリスビーに長めの黒いサラシだった。フリスビーは大学内で犬飼っている人に譲るとして………サラシはそのまま保管、牛タンブロックはデイブラックがいない時に真城家を訪ねてティアに料理してもらおう。そう思いながら私はデイブラックがこんな風になっているのは自分のせいだという事を棚に上げて福袋デスマッチが終了した事を確認するのだった。




