澪視点 福袋デスマッチ-3
「…………3人でいっせーので開けた方がダメージが少ない気がするんだが………どう思う?」
「いや、やっぱり個人で開けた方が良いですよ。」
「そうですね……少なくとも罰ゲームが被ることは無いでしょうから………。」
ちなみにアンシュは黄緑の福袋を、†ルシア†は青色の福袋を選んでいる。ただ、先程の罰ゲームを見て不安になっている事に代わりは無い。しかしこの福袋のジャンルが〔文房具〕なのにも関わらずそれっぽい物が出ていない事が凄く気になってしまう。
「………じゃあ私が最初に開けましょうか。」
3人で不安になる中、アンシュが自分から開けると名乗り出た。………もしかしたら罰ゲームが無いと信じながら開封すると……無情にも【指の隙間トントン15分耐久】と書かれた紙だけが入っていた。
「………え?なんですかその罰ゲームって……あっ、別の空間に行くんですね………。名前からして嫌な予感しかしないんですが……」
アンシュは不安になりながら別室に連れて行かれた後、拷問の様な罰ゲームを受けたらしい。…その内容は単純でNPCに15分間の間机に置いた指の間をシャーペンの先で高速で突かれ続けたという………地味に辛い内容だった。ただ、15分も続けられれば途轍もなく怖いだろうと思えてくる。
「………あっ、私は罰ゲームの紙入ってなかったです。」
「……という事は私は罰ゲーム確定という訳か……で、何が出たんだ?そっちの方が気になるんだが。」
アンシュがキツい罰ゲームを受けたのに対して†ルシア†は罰ゲームが無いものを手に入れる事が出来たらしい。そして手に入れた物はそこそこ高級な万年筆らしい。……まぁ、こんな風に飴を与えておいて一気に落とすだろうなぁ……と思いながらゲーム内で使えるポーション類も手に入れている†ルシア†を見るのだった。
「………で、最後に私なんだが………あれ?これにも罰ゲームの紙は無いな………あるのはオーブだけ?いや、2:5なのかこの福袋は……?いや、違うだろうけどさ……。」
「ビル娘オーブと色が違いますね……となると何になるんでしょうか………?」
そう思いながら【鑑定】で調べてみると、どうやらこれはビルこれのオーブでは無く文房具メーカーと連携して運営していると言われている擬人化系のブラウザゲーム〖文房具ハニーズ〗……通称文ズに出てくる文娘というキャラを顕現させる物となっているのだった。………いや、なんで近日実装予定とか言われるアイテムがあるんだよ!と思いながら私は取り敢えず顕現してみるのだった。




