望視点 InD・ゴブリンの地図・ボーナスステージ-4
『…………いらっしゃい。ここは宝箱の鍵開けカウンターだよ。私は黒猫という。鑑定して欲しい宝箱を出してくれ。ボロボロな宝箱以上なら、中身が空の宝箱を買い取るから基本無料だ。むしろ、こちらが金を払うからねぇ………』
「あ、あの!!これお願いします!!」
まぁ、行く先々に先客がいないなんて奇跡は起こらず、ちゃっかりと先客がいた。ソロプレイヤーなのかその先客は宝箱を取り出して黒猫に見せていた。
『ほぅ…………重厚な宝箱が一個にカラフルな宝箱が一個か………。宝箱の買い取り価格を差し引くと100ロムかねぇ?じゃあ開けようか。』
こうして黒猫が宝箱を開けたが、トラブル防止の為か私達には宝箱の中身などが見れなかった。まぁ、他人のドロップ品をのぞき込むほど落ちぶれてはいないという自覚はあるからね………。
先客の彼女の宝箱の鑑定が終わったため、次は私の番になった。黒猫の前に『煌びやかな宝箱』を取り出すと、黒猫は驚いていた。
『ほぅ……これは珍しい。この宝箱なら鍵開けは無料だな。しかし、何が入っているのだろうなぁ…………。ランクの高い宝箱も減っていたし、大助かりだ。』
そう言いながら開けられた宝箱の中身はこうなっていた。…………まぁ、売らずに取っておいた方が良いような物だと思うアイテムだった。
『万能薬の首飾り』………対象年齢=VRO内年齢0歳~12歳に効果のある首飾り。イベントクエストで使うことができる。
VRO内のNPCもこの世界で人生を送っている。中には病気にかかって若く死ぬ人もいるだろう。お涙ちょうだいとまでは言わないが、このアイテムを持って行けば達成できるイベントクエストもあるのだろう。
そう思っていたらキナとピピンも『煌びやかな宝箱』の鑑定が終わったらしい。まぁ、二人は私よりは使い時が多い物だった。別に羨ましいとは思わないけど。
キナは『中級MPポーション・白葡萄味』の五個セット、ピピンは『高級研石』だった。『高級研石』は武器の耐久値を20%回復できるアイテムで、戦闘中にはかなり使う場面が出てきそうだ。しかも高級な奴なためか、何回でも使える。まぁ、クールタイムはあるのけど。
「そういえば気になったんだけど、回復薬とポーションの違いって何?DROでは薬だけだったし、GSOではポーションのみだったから気になるんだけど………」
もっともな理由だなぁ………と思う。王道のネームである回復薬と、VRMMOやスマホのカード系クエストやらで回復薬という名前よりも定着しているポーションが二つ同時に登場しているのは珍しいかもしれない。
なので、疑問に思うのは仕方のないことなのだけど、一応VRO内での扱いについてキナに説明しておく。まぁ、どちらにも利便性があるので、どちらか一方だけの使用に偏る事は無いだろうけど。
「VRO内でのポーションは、飲むだけじゃ無くて瓶を割ったり投げたり、瓶の中身をかけたりするだけですぐに効果が現れる物なの。ゲージがグングン伸びるような感じじゃ無くて、バーが急に追加されるような回復の仕方になるの。」
「逆に回復薬は飲まへんと回復せん。で、回復速度はポーションよりも劣るな。じわじわHPゲージが伸びるイメージや。」
「でもそれなら誰だってポーションを選ぶんじゃあ………」
この質問こら派生する中で最も多い意見をキナが言う。しかし、ポーションにもデメリット、回復薬にも回復速度に見合ったメリットがあるのよね………と思いながら、私とピピンほβテスターとして、キナにその事を説明するのだった。




