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暗雨視点 メイド喫茶へ行ってみた-6

「………………つまり、斗鳥の姐さんが熱を出してしまったが、メイド服のかわいらしい生娘にご奉仕してもらいたいという事からバイトとしてこのメイド喫茶からヘッドハンティングしようとした所、コイツが勘違いして人攫いのように連れ去ろうとしていたわけ?」

「へ、へい…………。コイツは新入りで真城の事も半分冗談みたいな存在だと思っている野郎でして……………コイツは二度と真城さんの前に立たせないようにしますので、どうか事務所の強化ガラスの窓をぶちこわす様な事は止めてくだせぇ!!」

「………………分かったよ。ついでに、アンタ等ももう二度と関わってくるなよ?私と升組の関係はただ喧嘩しただけの関係だからな。もうリベンジとかも受け付けないから。もし、関わってきたら……………多分、升組は終わりだね。」

「へい!!もう二度と真城さんとは関わりません!!」


ヤスの分かりやすい説明が終わった後、私はコイツ等にさっさとここから去れという感じで追い払った。……………まぁ、同人誌みたいにという様な結果にはならなかったが、それでも騒ぎになってしまったのは事実だ。


「…………………ここにはもう来ない方が良いかなぁ…………下手したら短い髪の方でもあらぬ噂立てられそうだし。」

「いや、升組と関わりがあるというだけで十分恐ろしいんだが…………。というか、組長に勝ったとか言われてなかったか?」


騒ぎが起きた後、雪ねぇの事が心配になったのだろう。虎春が店の外に出て来ていた。虎春は私の方に恐怖とかでは無く、疑問というような感じで私に問いてきたが、私はそれに深く答えるつもりは無かった。


「………………昔、升組の縄張りで売られた喧嘩を買っていたら縄張り荒らすなとしゃしゃりでた升組の構成員達を返り討ちにしまくっていたら升組の組長が勝負しかけてきて、それで背中に凄く攻撃を当てられたとき以外は攻撃全てかわしてフルボッコにしたらこんな感じになったわけ。」

「………………色々あったんだな、お前も。」


正確にはその後にあの性悪弁護士との出会いもあるのだが、それについては省略しておいた。あの性悪弁護士に元人気アイドルのタイガであるコイツに話すとかなり面倒な事になるだろうしね。


「………………というか雪ねぇは野次馬みたくなってたけど、もし私が何もしなかったらどうするつもりだったの?」

「その時は私が割って入って止めていたね。少なくともあのチンピラは軽く倒せるくらいの実力はあるしね。一応有名人な父さんの娘だから、合気道習ってたからね…………。」


………………いや、まともに護衛術を習っていたのは雪ねぇだけなんだよね…………。なんせ、暁美ねぇと雫は護衛術どころか警戒心が全く無かったし、私はそれで誘拐とか襲われそうになった二人を助けまくっていたから別の意味で習わないで良い感じだったからね…………と、ため息をつきながら私達は家に帰るのだった。

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