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暗雨視点 お見合いみたいな雰囲気-4

あれから私とトヨトヨは『隠密』や『擬態』の落とし穴についてだとか、言霊に関してだとかの話をしていた。………………退屈しない時間だったが、一応時間の無駄を省くために『調薬』などの手元を見なくても出来る生産をしながら話していると、私とトヨトヨの方に同時にメールが来た。


「え~っと……………このメールはお兄?ちゃんからですね……………。何々……………、キナさんにあの事を話した。するとキナさんも自分の秘密を言ってきたのだけど、お互いそこまで大した事じゃないからと、キナさんから逆プロポーズの様な感じで付き合おうと言われた?……………いや、お兄?ちゃんの見た目だとプロボーズされたという方が正しい気もするよ………。」

「私の方のメールはキナからで………。ティグレから自分は元アイドルのタイガだったという事を告白された。そして、VRMMOアイドルとしてプレイする事を否定した自分もいるという事を告白された。でも、その姿を見て私も本当の自分の事を言おうと思った。…………で、その後にチャラ男からティグレを守った時に、その守りたいという気持ちが増幅したのでそのままプロポーズした………………………フラグの進行が早すぎない!?」


まぁ、ティグレはまだ結婚できる年齢でないためにお付き合いの関係になったのである。……………まぁ、キナとティグレはトヨトヨ関連でリアルでもゲーム内でもそれなりに会っていたらしいので思ったよりも普通のスピードかもしれないけどね。


「……………………にしても、ティグレがタイガだったって、かなり意外な事実なんだけど………………。私はそこまでアイドルの容姿は覚えてないけど、ティグレとは似ても似つかないと思うんだけど………。」

「……………お兄?ちゃんはアイドルを止めた後に、厄介事を避けるためという理由で髪を伸ばしたりだとか、肌の手入れについて研究した結果…………あぁ、なりました。まぁ、元々中性的な顔だったので違和感が無くなるのも早かったですよ……。」


そうしてティグレについての事の補足があった。……………ティグレのあの容姿は、なるべくしてなったんだな……と思いながら私はキナについて話してみるのだった。


「キナさんが甘えん坊に……………。いえ、少し想像し辛いですけど、そんな感じもしますしね……………。」


端的に伝えてみると、トヨトヨは最初はひっくり返ったのだけど、後から段々と納得していった。………………まぁ、ティグレには母性とかもその内備わってくるだろうなぁ…………と思えてくるのだった。

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