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雪菜視点 暗雨の彼氏-1

夕食の間、暗雨はいつも通りだった。いや、いつも通りを演じるために、私の好物であるビーフシチューを作ったのかもしれない。……………まぁ、ちらちらと私と雫の方に視線を向けているんだけどね……………。


ちなみに、ビーフシチューの具は肉はブロック系でブロッコリーやアスパラガスなどの緑の野菜や、人参にタマネギなどが入っておりとても美味しいのだ。……………まぁ、雫はルーがある物なら何でもご飯と食べるからなぁ………とも思うけどね………。


それから風呂に入った後にVROにログインする。ただ、その間に私は一言も暗雨と話さなかった。ビジネスの関係ならば言葉を言いながらでも思惑ぐらいなら隠せるけれど、家族ならば言葉、態度だけでも隠せなくなるしね…………。


「……………よし、ティアは指定した場所に向かってくれてる………。ティアの拠点に行く方法は分からないし、デイブラックも場所は知っているからなぁ………。」


そう思いながら私は『ラクティス』にある密談場に足を運んだ。この場所はR18的な事は当然不可だが、完全防音の隠し部屋みたいなマイナーな場所だ。ここならばリアルの話やらも誰にも聞かれずにできるため、大学や就職で実家から離れた兄弟などのリアルの話題での交流場所として作られたけど、私も使うことになるなんてね…………。


そして、密談場に入ろうとした所………………中から悲鳴が聞こえた。もちろん、ティアの声ではない。この声は…………マリンさんだった。恐る恐るティアの待っている部屋を開けると、マリンさんが猛ダッシュで逃げていった。しかし、体に傷などは一切ついていなかった。


「ちょっとマリンをしばいてたけど………。あ、大丈夫。拷問してたんじゃ無くて説教だから。まぁ、リアルの私がキナの妹だと知らなかったから許してあげたけど…………。」

「まぁ、傷もないしアイコンも緑のままだからその言葉を信じるけど……………。マリンさん、泣いていたよ。」

「まぁ、マリンだからまだ説教ですませたけどパンドラならPVPにしてジワジワと痛めつけてたかもしれないよ。なんてったって、私の彼氏を誘惑したんだからね。もっとも、彼は私以外の女性の誘惑には乗れないけど。それは私も同じだしね。」


…………………………なんだか、興味半分でティアの彼氏について聞のうと思ったことを後悔してしまう。なんせ、マリンさんが見えなくなるまで、ティアの目は笑っているようで笑っていなかった。…………これは先に彼氏の事について聞いたら他の事を聞けなくなるなと思いながら、私はティアに、Fとして『逃亡中』に出ていた事について質問するのだった。

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