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望視点  リグル国立図書館-1

……………ようやく到着できた………。私はそう思いながら、静の目的地である図書館にやってきていた。βテスト時代には建設中だった場所も追加されており、VROの世界の進化を感じていた。


「さっ、静。図書館に着いたわよ~。」

「…………凄い。早く入ろう。」

「ママが行くなら私も行くけど…………」


そんなこんなで私達三人は図書館に向かうのだった。しかし、入り口で問題が起こる。まぁ、金銭的な問題なんだけどね……………。


『リグル国立図書館へようこそ。私は受付をしております、ベラと申します。』

「………………ここを利用するために、カードを作りたいんだけど………」

『…………では、静さんとムーさんはこちらで登録する事が出来ますので、奥にお進みください。キナ・ドラグニスさんは申し訳ありませんが、こちらで登録するための条件を満たしておりません。』


それを聞いてキナはガックリと肩を落としていた。私はなぜキナが条件を満たしていないのかを聞くことにした。


「なんで、キナは条件を満たしていないという事になったのですか?」

『はい。このリグル国立図書館を利用するにはギルドカードが必要となります。このリグル国立図書館では図書ギルドに登録が可能となりますが、図書ギルドへの登録にはスキル『魔書理解』が条件となります。』

「……………まぁ、何かしら条件はありそうだもんね………じゃあ、私は一旦冒険者ギルドに行って登録してくるよ。」

「一人じゃ危険だと思う………グランウルフをついて行かせようか?」

「いいのよ静。キナは立派な大人だから、一人で行けるわよ。」


静は、キナが私にベッタリしているから大人じゃ無いのかと思われてるのかもしれない。でもね、グランウルフを着いていかせる程子供じゃ無いわよ…………。


「それじゃあママ、しばらくしたら合流するから。長くなりそうだったら連絡して。」

「分かったわ。じゃあゲーム時間で三時間後にリグル国立図書館に集合ね。私も魔書を見ないと新しい魔法が登録できないから。少しレベルを上げてきなさい。頼りにしてるわ。」

「うん!!じゃあ行ってくるね!!」


キナはそう言って冒険者ギルドへと向かっていった。そして、私は静と一緒に図書ギルドの方へ登録しに行くことにした。その意志を確認したのか、事務室の方へ向かう道を手で示した。


「……………βテストでは冒険者ギルドと商業ギルドしか無かったけど、他にもあるのかしら?少し調べてみたいわね…………」

「それよりも、図書館への登録の方が大事。」


静は新しい本を、私は新しいギルドの事への期待に胸を膨らませながら、図書ギルドへの登録へと向かうのだった。…………でも夕食の時間を考えると、ゲーム内時間で後十二時間しかプレイ出来ないのよね………。


始めたのが午後四時で、夕食の時間は六時からだから………。ダーリンは定時で帰ってくるって言っていたし、暗雨を怒らせると恐いからね………。

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