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暗雨視点 真城暗雨の事情-5

冷村が危なげな発言をつぶやく中、撫宮はまた疑問が産まれたのか、私に質問していた。正直言ってこの事は私ではなく本人に聞いた方が良いと思ったのだが、答えられる範囲で答えようと思ったのだった。


「………………そういえば、兄さんは暗雨さんの中学時代の事について知ってたという事になりますよね………?」

「まぁ、調べる人間はいるよ。特に、私のような人間は………というか、撫宮に自覚が無いだけか。」


私は撫宮の兄…………いや、義兄である撫宮 冬樹が私の過去を知っているかという事について思い返していた。まぁ、急に仲良しの女性が出来たら調べるだろう。そして、私と撫宮を引き離そうとしているのだ。それは、彼が撫宮と結婚したい程愛しているからだろう。


私の粗を探し、それをダシにして撫宮と私の距離を置かせようと思ったのだろうけど………撫宮のメンタルが強すぎたのだ。それは私に彼氏を通り越した婚約者がいる事を聞いた後でも明らかなのだが、一応釘は刺しておこうと思う。


「言っておくけど、私の彼氏は買収とかされないし、私と同じ様な体質だから暗殺とかも無理だよ?だから私じゃなくて撫宮の事を想っている人と付き合いなさい。でないと、いつか嫉妬で刺されるよ?」

「………………で、でも……………私は………。」

「大丈夫。私以上の人は他にも何人かいるから。」


すると、撫宮ゲームの攻略者メンバーがグッジョブ!!的な感じでサムズアップしていた。まぁ、後は彼ら次第だろう。そう思いながら私は撫宮 冬樹にも頑張れよと思うのだった。少なくとも撫宮が本当に手術を受けて男になってしまう前にフラグを建ててくれと。


これは余談だが、彼から私を撫宮から引き離そうとして話した事がある。彼は元々撫宮家の人間では無くて撫宮家の門の前に捨てられていた赤子だったらしい。そして子供に恵まれなかった撫宮の両親の養子となり、その後産まれた撫宮を妹として好きになり、一人の女性として好きになったのだ。


リアル乙女ゲームの主人公な撫宮にこの世界はこんな感じで撫宮 冬樹という人間をこんな感じで攻略対象として組み込んだのだ。簡単に言えば撫宮の両親から義兄としてではなく、撫宮家家長の娘の婿となって撫宮家を継いでくれと頼まれて、主人公撫宮に求愛する義兄…………という感じなのだろう。


そして製品版になれば誰ともフラグを建てなかった場合に名ばかり夫婦としてという感じでのエンドが待ってそうだと感じるのだった。


「おっ、真城の話は終わったか~。いや~、久々にのんびりと過ごせたぜ~。なんだ?撫宮はなんか放心してるし、冷村は…………怖いよ。後その愛し方を冷村の婚約者に求めるのはやめた方が良いと思うぞ………。」


それなりにまともな感じで収まりそうな空気を沖先生がひっかき回していった。しかし、この騒動はまた別の話だろう。この後二限目の時間を使い撫宮と冷村、撫宮攻略し隊を平常化させて、三限目直前でなんとか平常運転に戻せたので良かったと思うのだった。……………まぁ、予想通りに皆普通に私の過去や体質を受け入れているという証拠でもあるので、悪くない騒動だったのだと思うことにしよう。


この話で第二章的な部分は終了です。なんか色々とぶん投げた感がありますが、スルーしてもらえると有り難いです。

そして、次回から番外編です。(血塗れシルバーデビル時代の話ではありません。暗雨の彼氏も登場しません。)


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