暗雨視点 ダンジョンクリアと後始末-9
鼻血をダクダクと流しながらウロボロスの膝枕を堪能しているスカーレットと、それを一切叱咤する気も起こさずにニャニャを見つめるマリンを見て、クエストを達成し町に戻ってきたという感じのジラはため息を付いていた。
「………まぁ、マリンは猫アレルギーなのに猫好きだからね………。そして、抱きついた猫の殆どに逃げられるから…………。まぁ、後20分程で元に戻るだろうから。」
「なぜに20分で元に?」
「堪能し終わるから。今はあわよくば抱きしめようとしているけど、脳の中で感覚を想像して堪能しているんだよね………。もっとも、現実では猫アレルギーのくしゃみでスパッと終わるけど。」
……………まぁ、私が守っていれば無害化するらしいので私はニャニャを守るように抱き上げておくのだった。すると、ニャニャは安心したのかすやすやと寝始めたのだった。
その間に私はニャニャの情報を閲覧しておく事にするのだった。その時に猫耳がピコピコ動いていたのでふにふにと撫でると、ニャニャは機嫌が良いかと思うように、尻尾を動かすのだった。
『『ニャニャニャン』はビルダーズ2期で登場する、ビルダーズオリジナルの機体。猫耳と尻尾に見立てたレーダーとプラグが存在しており、世界大会で前年度準優勝者であるイタリア代表のマルコを地区予選の二回戦にて敗退させたダークホースとして登場した。』
『基本武装は猫耳のレーダーから距離や装甲の厚さなどを測量して攻撃するための『メタルクロー』と『ハンドマシンガン』の二つ。他に猫の尻尾に見立てたプラグを利用した外付けの武装を利用する。外付けの武装を利用する以外にも使える様に作られているが、尻尾で攻撃するのは最後の手段となっている。』
『ビルダーズでは外付けの武器である『マシンガンタンク』や『マウスドライブ』などの大型武器による一発逆転の勝利が比較的多いが、世界大会で敗退した時には外付けの武器の使用に必要なプラグを相手に破壊された後、実はプラグが無くても使えるという事実で不意を付くも、ボロボロの機体が耐えきれずに敗退してしまった。』
『ビルこれでは数少ないケモ耳を持っているビル娘となっていて、主にサポートに回ることが多い。しかしケモ耳であるために人気は高く、ケモ耳限定ビル娘ランキングで1位、膝枕してあげたいビル娘ランキングで6位になっている。手に入れた季節によって服装が替わる。春は『不思議の国のアリス』をイメージしている。』
…………情報を見終わった後、マリンは落ち着きを取り戻しており、スカーレットを起こしていた。…………まぁ、マリンのやった事は悪くない気もする。下手したらスカーレットは永眠していたと思うからだ。まぁ、無事に起きたのでその心配は無いだろうとは思うけどね………。




