暗雨視点 赤き彗星のダンジョン-4
「今回はソロでクリアしてみようと思うからこううとシュドルクとは別行動になるかな…………。一回終わったら今度は一緒に行ってみるというのもありだけど……。」
『分かりました。では、こうう先輩と私で別のクエストをこなしていこうと思います。』
『総督!!私とシュドルクがクエストをクリアしたら頭撫で撫でしてね!!私だけじゃ無くてシュドルクにも!!』
『わ、私も撫でて貰えるのですか?が、頑張りますね…。』
そう言って2人は私とは違うクエストボードに向かう。ビル娘だけのパーティ用のクエストボードらしい。フリーのビル娘もそのクエストボードから受注するクエストを決めるらしいし、別行動を取らせているビル娘なども多く出てくるだろう。
混雑するのを避ける為に分けるという考えは正解だろうなぁ……と思うと同時に、これだけでも足るのか?と不安になりながらも私はプレイヤー用のクエストボードへと向かった。
最初にクエストの紙を見たときに少し違和感を感じたが、それは間違いでは無かった。ダンジョンの名前が一切書かれていない。商業ギルドの時やリグルで受けたときも場所については書かれてはいなかったが、ダンジョン制のクエストにはおかしい………と思ってしまった。
すると、ポンパが私の心を読んだのか私にこう話しかけた。
『クエストに関しては、より自由な組み合わせにしてもらうため、クエストによって潜るダンジョンが決まっており、選択肢が縛られるという事はありません。ただ、潜っていただくダンジョンは初回はくじで決め、その後ダンジョンツリーというシステムにより指名できるダンジョンが増えていきます。』
「潜るダンジョンは名無しじゃないのは分かったけど、名前以外に何かダンジョン内で変化する事は?」
『地質や罠の他に、フリー採取できる素材や宝箱で手に入るビル娘などが変化します。ダンジョンツリーでの解放条件はクエストコストの最大数値の合計ですね。』
つまり、ダンジョンには洞窟や遺跡の他に、火山や雪原などもくじの結果やダンジョンツリーで解放すると出てくるのか………と思いながら私はクエストコストを見ながらクエストを選ぶ事にする。
そして選んだ組み合わせとしては、2-3-5というクエストコストの組み合わせだった。ただ、5の奴は適当に取ったら『ビル娘オーブ』が報酬に入っていたが偶然だという事は主張したいと思う。………絶対に信じて貰えそうに無いけどね………。
というか、自重心が抑えきれなくなりしうだったのでRPKの3人にこちらのギルドの情報を流して置くことにした。ビル娘を独り占めしようとは考えても無いし、増えたら増えたで管理が大変だからなぁ………。
そう思いながら私はクエストの紙を受付のポンパに渡してからダンジョンのくじを引く。すると出てきたのは『赤き彗星のダンジョン』と書かれた紙切れだった。…………で、これでクエスト受注の確認画面が出てきた。それを見て私は思ったことを呟いていた。
「商業ギルドのクエスト確認画面が全然違う………。」
いや、全く同じだったら同じだったらで怖いのだけどね。




