表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/1154

暗雨視点  キャラメイク-1

今回、母さんが手に入れたという新作VRMMOは、『ヴァーチャル・リアル・オンライン』……………通称VROという、とてもシンプルな名前だった。


ログインのために渡されるのはバイザーとVRO用のサーバーの二つだ。まぁ、バイザーを付けるだけで良いのは楽なのだけど、ソフト毎にバイザーとサーバーを揃えなければならないために高価になってしまうのだ。


なぜこんな事になっているかと言えば、サーバーの負担を少しでも減らす為なのだ。VRMMOが流行りだした頃、どこかの会社が別のソフトにログインするはずのプレイヤーを強制的に自社のソフトにログインさせて、課金を促したという事件があったのだ。


その事件は早々に片付けられたが、対策を取るために仕方なくこの様な措置が取られた。より安く楽しんで貰いたいという気持ちもあったが、やむを得ずこうなってしまったのだ。


これまで発売しているVRMMOもソフトと装置がセットとなるために高いが、その分運営側はそのゲームを永遠に稼働し続ける事を約束しているため、一つだけでも十分楽しめる。


この事は、ソフト毎に高価な金を出さなければならなくなったユーザー達へのお詫びの気持ちがあるようだ。高い金を払ったのに、一年近くで運営停止などという事になればクレームがハンパなく来るだろう。


金持ちなら一つ10万の物をいくつも買えないだろうと思うのだから、新規ユーザーを手に入れるためにテレビのCMで一番多いのがVRMMO関連の事になっている。


これまで発売されていたのは、MROモンスターライダーオンランGSOガンソードオンラインRWOリアルワールドオンラインの三つだ。ただ、三つともコンセプトの関係で自由度が少しだけ足りないという。


今回私がプレイするのは大々的なコンセプトは無く、ただただ自由さを求めたVRMMOだ。興味を惹かれない訳が無い。私は早速ベッドに寝転がり、ログインをするためにバイザーをかぶった。


別のゲームでは分からないが、このVROではβテスターであっても強くてニューゲームは無い。なぜなら、βテスターでは種族が人間に固定されていたからだ。そして、プレイヤーレベルやスキルレベルもリセットされる。


持ち込めるのは、一部のアイテムとお金だけである。つまり、強さ的にはあまり新規ユーザーと変わらない状態で開始される。


私は、のんびりプレイするつもりなのでそこまでこだわらないのだけどね………と思いながら、ログインを開始した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ