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暗雨視点  ゴブリンキング討伐戦-5

残り時間45分…………私は『投擲』によって開けられた活路を『韋駄天』を使い進み、『ゴブリンキング・劉邦』が射程範囲に入ったが、『タガーナイフ』をウィークポイントに当てた時のHPの減りがかなり低かったため、私は『逆神楽』での即死アーツを狙うことにする。


恐らく、本当の正解は『ゴブリンキング・劉邦』と『ゴブリンキング・項羽』をほぼ同時に倒すのが一番楽な戦闘方法なのだろう。どちらかが倒れた後にすぐに怒り状態になるという特性ならば、こう考えるのが普通なのだろう。しかし、これが出来るのはレイドの時だけだ。


今の私はソロなのでこの解答は使用できない。そう感じながら私はアーツを使用した。『宙返り』だけでは『逆神楽』が『ゴブリンキング・劉邦』に届かないため、別のアーツを使って飛ばなければ行けなかった為だ。


私は『跳躍』は持っていないために高く飛ぶ事は出来ないと思われるだろうが、言霊で性質を変化させる事が出来るのを利用して、本番ぶっつけでアーツを使用した。


「『黒き羽を我に与えよ』『ブラックバット』!!」


すると、私の背中に闇の魔力で出来た少々大きめの蝙蝠の羽が着いていた。イメージするとパタパタと羽が動き、地面を蹴るとジャンプの高さが格段に上がっていた。………まぁ、『飛行』スキルは持っていないために、真上にしか飛べないのだけど。


だが、『ゴブリンキング・劉邦』の頭の上に乗る事に成功した私は、『ゴブリンキング・劉邦』の視界を塞ごうと、あの『ダークボール』を使おうと思ったが、『ゴブリンキング・劉邦』の右手が私を振り落とそうと伸びてきたため、急遽別の言霊に変更して『ダークボール』を撃った。


「『我を守る黒き障壁と成せ』『ダークボール』!!」


すると、『ダークボール』は『ゴブリンキング・劉邦』の右手に当たった後、薄っぺらい黒い壁に変化して右手の進行を阻んでいた。それを確認した私は急いで薙刀を構えた。


「『宙返り』……………………。」


あまり気にしてはいなかった『ハイゴブリン』達の様子を見ると、狐達によって蹂躙されていた。一方は凍った後に氷が砕けるのと同時に消滅し、もう一方では痺れて動かなくなった『ハイゴブリン』達がバタリバタリと倒れながら消滅している。


私はそんな『ハイゴブリン』達の最期を見届けながら、外さないように、しっかりと狙った状態で、静かに言う。残り時間40分……………『ゴブリンキング・劉邦』に向けたアーツを叫んだ。


「『逆神楽』。」


そして、『ゴブリンキング・劉邦』は最期に叫ぶことも出来ぬままに即死した。最期にはかなり卑怯というかズルというかという終わり方だったが、2体のボスを倒した。これで、第2の町である『ラクティス』に進める様になる………そう思いながら私は、VWに表示されたメッセージを確認する。


『クエスト条件をクリアしました。冒険者ギルドにクエストの紙を見せれば報酬を受け取れます。』

『レベルが20になりました。SPを割り振ってください。』

『第2の町『ラクティス』に進めるようになりました。』

『称号『怖いもの知らず』が『ソロとレイドは紙一重と豪語するほどの怖いもの知らず』に進化しました。』

『称号『レイドラストアタッカー』を入手しました。』


最後の方に変な物があったけど、気にしないでおこうと思いながら、私は第2の町『ラクティス』へと進むのだった。ポータルは増やしておかないといけないしね…………。


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