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豊音視点  兄?と私がVROを始めた理由-2

~二週間前~


「…………う~ん………どれにしましょうか……?」


私は、ショッピングモールの中にある時計店で腕時計を選んでいました。両親に、「高校生になれば時間をすぐに確認しないといけない時が多くなるだろう。」という言葉から、高校の入学祝いとして買って貰う事になったからです。


「………すみません。この中で女性にオススメされている腕時計はどれでしょうか?」

「………あ、ご、ごめんなさい!!私、スーツを着てますけど店員じゃないんです……ややこしい格好をしていましたね。ですが、お嬢さんにはこちら………値段を気にしないのならこれが似合うと思いますよ?」


私が声をかけたのはその時計店の店員さんでは無く、近くにあるゲームショップの親会社の人らしく、首から下げている名札にも、そのゲームショップの親会社の名前が書かれていたため、ここの店員では無いと確定できたのだった。


だが、そんな彼女がオススメした腕時計を見てみると、確かに二つともシンプルで良いデザイン、しかも私の好みにも合っている物だった。値段としては、最初にオススメされたのが6000弱、値段を気にしないならと言われたのは1万ちょいだった。


私は両親に連絡し、その時計のどちらが性能的に良いかという事を聞いてみた。すると父は1万ちょいの方にしなさいと言って、そのままレジに向かっていった。


これは後から分かった事だが、1万ちょいの方は耐久性やらが良いために長く、使おうと思えば2、30年は使えると言っていた。流石にそこまででは無いだろうが、安物の一部にあるような、一年も保たないという事はないらしい。


少なくとも高校に入ってからの三年間は保って欲しいなぁ……と思いつつ、私は腕時計のはめる所の長さを本物の店員さん……というか、店長さんに調整してもらって、そのまま腕時計をつけた。


入学祝いも買って貰ったので、ショッピングモールの別の場所に移動しようとしと所、腕時計を選んでくれた会社員の人かまだいたので、私はお礼を言ってくると両親に伝えて会社員の人の所まで歩いた。


「先程はここの店員さんでは無いのに、腕時計をどれがオススメかというアドバイスをくださってありがとうございました。」

「いえいえ、私も貴重な体験が出来ましたから。………あ、お嬢さん。話は変わってしまいすが、『VRO』ってご存じでしょうか?」

「は、はい。二週間後に正式稼動の始まるVRMMOですよね?よくCMで流れているので………」


そう答えると、会社員の人は私の目をじっくり見ながらこう言いました。それは私に向けられても良いのかは分かりませんでしたが、彼女の目は真剣でした。


「もし良かったら、このVROでVRMMOアイドルになってみませんか?」

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