優視点 マタンゴ族です-7
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「……明らかにキノコの数が増えているような気がするんですが……これ、どうすれば良いんですかね……。」
かなり時間が経っている事を考えると普通なのかも知れませんが、ここまで酷くなるとは思っていませんでした。一応毒性の無いキノコとは表示されますが、流石にこれを表示したくはありません。ただ、見た目だけならば配管工のおじさんが大きくなったり目茶苦茶小さくなったり、超巨大になったり残機が1つ増えると言った方が良いでしょう。
「……回収してオークションに出しましょう。多分それが良いと思いますよ……。いや、絶対にそうした方が早いような……。」
私はなにか嫌な予感がしたのでキークエストを表示させました。すると喜んで良いのか悪いのか分からない表示がされていました。いや、明らかに狙った様な感じで変化していました。
《マッシュ族を国民として認めよ》
マタンゴ族は何処へ行ったのかと思わないでも無いですが、取り敢えず私はそのクエストを開始してみました。すると、タイミングを見計らっていたかのような形でマッシュ族らしき人が土の中から出てきました。見た目で言えば完全に配管工の人に助けられる姫の従者というか、たまに反旗を翻し、パーティーゲームではプレイアブルになったりならなかったりを繰り返している人そのものですけどね……。単眼になっている所以外に違いが見つかりません。
『マッシュ族はマタンゴ族の者達を踏みつけるだけで倒すことが出来る種族なのです。マタンゴ族からこの地と森を守るため、我々をこの森の住民として認めて貰いたい。』
「は、はい。良いですけど……。」
『ありがたい。まぁ、私達は地下で暮らす事が多い故、すぐに助けには来れないかも知れません。なのでお近づきの印にこれをお渡し致しましょう。』
◆【マッシュ族の絆】を入手しました。
【マッシュ族の絆】タイプ:パッシブ
・マタンゴ族の宿敵、マッシュ族と親交を深めた証。マタンゴ族を踏みつけるだけで倒せる力が手に入る。
……このままクエストクリアとなっていましたが、マタンゴ族って結局なんなんでしょうかと気になり掲示板を開いてみると……新しいスレが立っていました。そのスレの内容は……単眼娘と三ツ目娘、どちらが萌えるのかという感じでした。どうやらマタンゴ族は三ツ目の美少女だったらしく……スレの中で戦争が始まっていました。ここで驚くべきは運営が新しいシステムをいきなり実装した事ですけどね……。ただ、傍観者にしかなれない私はその闘いの行方を黙ってみる事しか出来ないのでした。




