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優視点 堪忍袋は重要です-1

おじさん達を連れて〔ソニックボア〕を使役するおじさんの元へ向かうと、おじさんは顧客が増える!と嬉しそうにしていました。ただ、おじさん達はイベントを熟した私と違い3万G程支払って私が報酬として貰った物を手に入れていました。


「掲示板にも書いてあったんだがやはりこの島にも乗り物はあったのか……。」

『まぁ、最近はモンスターに乗って移動するのが主流だな。昔は馬車みたいなのが冒険者の間でもよく使われたんだが……防犯上良くなくってな?馬車の中にあった荷物全部取られているのに気がつかない事なんてザラだった訳よ。』

「なるほど。まぁ正式サービスが始まってからでも使える移動手段が増えたのはありがたいな……。ただ〖ボア玉〗の材料を見つけておかないといけない訳なんだが……。」

『〖紅タケノコ〗は竹林でいくらでも見つかるし、〖亥の麦〗も比較的手に入りやすいぞ。まぁ、どうしてもって言うなら定期購入会員になって貰っても良いんだぜ?俺の作る〖ボア玉〗はここにいる〔ソニックボア〕達にとっては嗜好の一品だ。自分で作るよりは手間と金も掛からねぇ。まぁ、懐かれたいなら自作する方が良いがな。』


おじさん達の会話が終了した後、薬屋の方に戻ると……まだ行列が残っていました。ただ、私が並ぶ前に見た人が憔悴しきった顔で待っているのを見るとまだ掲示板に書いてあるという騒ぎが続いている用でした。


「……まぁ、予想通りだな。むしろ遅くなるという結論に陥ったな。」


列は全く動いていませんでしたが列が伸びていたので私達はさらに待ち時間が延びた事に呆れながら私達が戻るまで最後尾だった女性に話しかけました。


「……はぁ?ここから10分ぐらいで戻ったけど列が全然動いていないだって!?そんな事あり得るのかい?」

「あり得るんですよ……ちょっと時間を潰せば進んでいるかなと列を離れたんですけど……店の前にいる人の組み合わせは変わってませんでした。減っている人はいましたけどすぐに戻ってきたのでトイレ休憩していたんだと思います。」


私がそう言うと女性の方はため息をつきながら何かを取り出しました。それは分厚い白紙のページが並んでいる本と木製のボールペンでした。


「……なら少しだけスクロールでもつくろうかね……。自作の物だし大した物にはならないけど待ち時間は有効活用しないとね……。」


女性……お姉さんはそう言いながら本を書き始めました。ただ、たまに私達の方をチラチラと見ていましたので話しかけてみた所私達を見ていたのは魔力の波長を参考にするため……と言いました。


「普通なら一からオリジナルを作るのが主流だけど私の【称号】にそーゆー系の物があるからそれも活用しているのさ。」


お姉さんはそう言いながら薬屋の待ち時間をスクロール造りを続ける事で耐え抜こうとしたのでした。しかし、私は自分と同じ小学生プレイヤーがこんな事をするなんて……と思うような終末をおじさん達から聞くことになります。……まぁ、よくよく考えれば私を虐めていた男子の様な人間が普通にいるのでこんな事になるのは予想できた筈なんですけどね……。

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