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夏生詩集

作者: 夏生

耳を澄ませば、ほら


夜の吐息が聞こえてくる


夜の鼓動はおそろしいほど


一定のリズムを刻んでいる


人工の灯りがどれだけ


さむざむしいか


夜は臆病な人間にそっと


ささやく




何もかも飲み込んでしまう


闇を広げて


善も悪も等しく覆いつくす



眠る者にはつかの間の黄泉を


眠れぬ者には畏れと快楽を


もたらす



夜は生きている


人々は夜の訪れとともに闇に


飲み込まれ、内部まで墜ちてゆく



朝の薄い光に夜は溶かされ


消えてゆく



朝によって救われた人々は


なに食わぬ顔であくびを一つした





















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