趣味はエアガン収集
皆さんにも
苦手な教科の1つや2つはあると思う。
僕は
全ての教科が嫌いだ。
そして
ハットリはもっと嫌いだ。
そんな事を考えながら、
一時間目の実習室で
僕は座っていた。
突然
隣に座っている、
妖怪マナカ野郎こと、
ハットリが
僕に図々しく、
質問してきた。
「お前、
苦手な教科とかあるのか~?」
…
なんて質問だ…
それに
妖怪マナカ野郎に
答える必要はない。
「…」
無視してやった。
だがハットリは
誰も聞いてないのに、
一人で語り始めた…。
多分
自分に都合の悪い事は、とりあえず置いておく
みたいだ。
「俺に
苦手な教科なんて
ね~んだよ~ん!
すげ~だろ~!」
…
どうやらハットリは
かなりの自信家のようだ。
そして
周りから見れば、
かなり痛い子だ。
僕はこう指摘した。
「苦手科目が無いなんて、嘘だろ?
嘘はつかない方が、
いいぞハットリ。」
ハットリはすぐに切れた。
「お前ふざけんじゃね~よ。 八つ裂きにするぞ!」
どんだけ 短気なんだよ。
あ~
怖い怖い。
だが
ここは、仏の僕だ。
素直に謝ろう。
「なー
ハットリー
許してくれよー。」
そしたらハットリは
「誰がお前を
許すんだ~?
なにされたって
絶対 許さんからな~。」
ちっ!くそう!
どこまでも心が死んでるな。
ハットリなんかに頭を下げた俺がバカだった。
だが これはどうだ?
「エアガン
買ったるで
許して。」
ハットリは直ぐに
不気味な笑顔を
取り戻した。
「しょ~がね~な~。
許してやっても
いいけどな~。」
まったく
なんて現金なやつだ。
ここまで来ると
逆に清々しい位だ。
…
ごめん
清々しいのは有り得なかったな。 反吐がでるよ。
しかし
この、
エアガンを買うという約束が、
地獄行きの切符だった。
「じゃ
帰り 楽しみにしてるぜ~」
ハットリのテンションがやけに高い。
高ければ高いほど
キモさ倍増だ。
本当
勘弁してくれよ…
今日の放課後、
ハットリと一緒に、
商店街に行く事になった。
…
最悪だ。
そして
学校がおわり、
僕と妖怪マナカ野郎は
商店街に向かうのであった。
そこに、
今朝の痴漢の被害者が
いるとも知らずに…。