強い精神力
ひだかくんに
連れられて
5分もしない内に
相変わらずの酷い顔で教室に戻ってきた。
話によると
まあ
単刀直入に言うけど
ひだかくんに
ボコボコにされてたらしい。
ひだかくんは
結構 体格がしっかりしている。
そんな
いい体格の人間の
グーパン を
カマキリ野郎は
もろに何発も食らったみたいだ。
だが
ハットリは
ひだかくんの
メガトンパンチを
食らっても
食らっても
こう言い続けてたらしい。
「痛くも痒くもねえ」
…
プロボクサー並みの
精神力だった。
と ここで
チャイムの音色が
学校全体に轟いた。
慌てて
クラスメートたちは
自分たちの席に
腰を落とした。
ハットリやひだかくんも もちろん席に座った。
ひだかくんは
まだ 怒っているみたいだ。 拳から血が出ていた…
血が出るほど
殴ったようだった。
あ
言い忘れていたが
ハットリは
顔面血だらけだった。
もはや
キモいとかいうレベルじゃなかった。
「あれ?
なんだ 俺の顔から出ている この 赤い液体は?」
などと ハットリは自分の席で一人 ブツブツ言っていた。
察するに
要するに
人間ではないのだ。
カマキリ野郎なのだ。
と
僕が
ハットリの答えを
導き出した頃に
担任の
高杉先生が
教室に入ってきた。
「おーし
始めるぞ~」
と高杉先生は
まるで先生みたいに
偉そうに
言った。
そして
適当に朝のあいさつをした。
「今日は時間割りどうりです。
あ あと ハットリ!
お前 昨日日直さぼったろ 罰として今日も
日直だ!」
と高杉は言った。
ハットリは
「はあ めんどくせ~」
などと ぬかしていたが
それにしても
高杉は気づかないのか?
ハットリの顔面が
紅に染まって酷い顔になってるという事を。
まあ
たいして
不思議じゃないか…
生まれた時から
酷い顔だもんな。
だが ハットリの事を
可哀想と思ってしまう僕でした。
高杉は言い終わると
さっさと どっかに
行ってしまった。
今日の
一時間目は実習だ。
コンピューターを使って プログラムの練習をするのだ。
僕は苦手だな。
だけど 楽しみでもある
何故なら
隣に
ハットリと
ひだかくんが
いるからだ。
朝の事もあったからな
と 想いながら
実習室のある
三階へと
向かうのであった…
…そういえば
痴漢の問題は解決したのかな?