痴漢顔のハットリ
僕の友達の
ハットリは
自分の今朝の出来事を
語り始めた。
「実は俺…
痴漢の犯人って
疑われて
いるんだ…。
最悪だな…。
お前代われよ」
…
シャレにならなかった。
下を向いて憂鬱になってるいるハットリに
僕は言った。
「代われないけど
元気だせよ。
犯人って疑われるような見た目だから
しょうがないよ~」
…
どうやら
僕は
とんでもない事を
言ってしまったらしい。
見てみてよ
この ハットリの顔
今にも僕に
切りかかって来そうだ。
ハットリは
最初は黙っていたが、どうやら 我慢の限界が来たらしい。
顔を
うかがっている僕に、
そいつは
怒鳴り声をあげた。
「てめぇ~
ふざけんなよ!
ぶっ飛ばすぞ!
誰が 痴漢顔 だ!
死にてぇのか!」
そりゃあ まあ
カマキリみたいな顔面してれば 痴漢顔って
呼ばれるでしょうよ。
と
言いたい所を
僕は我慢した。
今 ハットリをこれ以上刺激すると 何をするかわかんないからな。
下手するとクラスに死人が出そうだ。
ごめん。
間違いなく死人がでる。
だから僕は
黙っていた。
たが アホなハットリは
まだ怒っている。
正直 キモい。
吐きそうなレベルだ。
僕が黙っていると
ハットリの怒鳴り声が
聞こえたのか
周りのクラスメートたちがじろじろこっちを見てくる。
勘弁してくれよ。
するとハットリは
大声で
「お前ら~!
これは
見せもんじゃね~よ~!」
と 言っていた。
だが
この一言で
静かに読者をしていた
とあるクラスメートを
ハットリは怒らしてしまったらしい。
そのクラスメートは
幸いにも僕の友達だ。
名前は
火高 (ひだか)。
ひだかくんと
僕は呼んでいる。
その ひだかくん は
まだ怒っているハットリの 目の前に無表情でちかずいて
ハットリに 無感情で
こう 言い放った。
「…うるさいな
この …寄生虫が…」
しかし
さすがはハットリ
ビビる事なく
ひだかくん にこう返した。
「うるせえ~!
俺と勝負しろ!」
瞬間
ひだかくんは
ハットリの腕を強引に掴み、 教室の外に
連れて行った…。
他のクラスメートたちも、その光景に目が釘付けだ。
「おい!
何をするんだ~!
離せ~!」
…ハットリの虚しい声だけが教室に響きわたった…。