その名はハットリ
僕が学校の階段を
あがろうとしたとき
俺の真横に
その 友達 がいた。
その友達は
ニヤニヤしながらこっちを見ている。
何が 面白いんだろうか?
僕には さっぱり
わからない
友達の容姿は
イケメンと言えば
イケメンだが
カマキリ野郎と言えば
カマキリ野郎に他ならない。
異常なほどに白い皮膚
(消しゴムかと思った)
外すと何が出てくるか分からない眼鏡
(正直 似合ってない)
このまま行けば
消えてしまいそうな
細い身体
(消えて欲しいが 心配だ)
と まあ これが
容姿の説明かな。
そして 何よりの特徴が
凄い領域の甲高い声。
それが 僕の友達の一人
ハットリ だ。
…
まだ こっちを見ている。
階段を上がるのに
横にくっつかないでほしい。
が
ハットリはとうとう
口を開いた。
「あれ?
お前隣にいたの?
影薄いから
気がつかなかったわ。
ガハハハハ!」
…
朝から最悪だ…
容姿はいいかもだが
中身が死んでる。
勘弁してくれよ…
だが
そんなのには
馴れている。
そこだけは僕を
誉めて欲しい。
僕は
ハットリに言った
「あれ?
ハットリ 今日も
ご機嫌じゃん!
なんか いいことでも
あったの?」
そしたらあいつは
「…
首の骨へし折ってやろうか?
いいってもんじゃねー
最悪だ…」
(笑)
なにかあったのかな♪
教室に入って
他のクラスメートに
挨拶をして
自分の席に
腰を落とした。
さすが六階
景色はいいほうだ
僕は適当に鞄から
教科書を机の中に
入れて、直ぐに
向かった。
もちろん
ハットリの
所に。
ハットリはもう
自分の席に座っていた
「ハットリ!
最悪っていってたけど
何かあったの?」
そしたらハットリは
僕をガン見して
「ああ
あれは
今朝の事だった。」
ハットリは何時になく
重い口調で
語り始めた。